■前年の11月に続いて、メンバーを1人入れ替えて再び秩父湖から和名倉山を目指し
た。■数日前に和名倉山で遭難騒ぎがあり緊張感もあったが、今回は行ければ甲武信岳まで縦走するつもりだった。■前回と同様、夕方、秩父湖の南側に架かる吊橋を渡り、左に曲がって山道に入った。■前回通過できなかった崖崩れ地点は、1人ずつ慎重にトラバースして通過することに成功した。■初日は、石津窪へ尾根を乗り越す地点で幕営した。辺りは大学の演習林のようである。■2日目、かすかに続く踏跡をたどると、石津窪の作業小屋に達した。前回はここから小屋の西側の道なき斜面を登っていったが、今回はここから南方へ笹ヤブの中のかすかな踏跡に入り、少しずつ高度を稼いで第二の作業小屋の手前で森林軌道跡に乗った。赤テープの目印も多少あったと記憶している。■第二の作業小屋からは、一度歩いた経験が生かされ迷うこともなかった。■雪はほとんどなかったが、将監峠からのルートとの合流点手前の樹林帯に少し残っていた。■2日目に千代蔵ノ休場まで行くことができ、そこで幕営した。■3日目は天気が悪く、停滞することにした。何もすることがなくてヒマだった。雨の合間に和名倉山頂上まで行って、頂上周辺の鬱蒼とした森の中を徘徊したりした。■4日目、天気が回復する傾向にあったので、奥秩父主脈縦走路を目指して出発した。■当時、東仙波は巻道の方がはっきりしていたので、頂上は通らなかったと記憶している。■山ノ神土への道は、秩父湖からのルートよりも人が入っているようで、迷うこともなかった。■山ノ神土の手前に水場があった。■山ノ神土で縦走路に出た時、ホッとしたのを覚えている。■山ノ神土から唐松尾山を通らない山腹の縦走路に入った。■笠取山へは雁峠の方を回らなければならなかったが、近道をしようとして笠取小屋の手前から道のない斜面を強引に登って稜線上に出た。笠取山頂上の隣のピークだった。■笠取山から雁峠に下り、雁峠山荘の前にテントを張った。天気は完全に回復していた。■夕方、笠取小屋までジュースを買いに散歩に出かけた。戻った時にはだいぶ気温が下がっていた。雁峠山荘は無人だったので、テントは止して山荘の2階で寝ることにした。■夜、かなり冷え込んで、寒さでよく眠れなかった。テントの方が暖かかったかもしれない。■5日目、雁峠からさらに雁坂峠まで縦走した。時間もなくなったので、甲武信岳はまたの機会にして雁坂峠から川又に下山した。(2001年5月3日記載)
|