2001年8月2日(木)〜8月11日(土)

北アルプス

爺ケ岳 針ノ木岳 蓮華岳 北葛岳 七倉岳 船窪岳 不動岳 南沢岳 烏帽子岳 野口五郎岳 水晶岳 鷲羽岳 三俣蓮華岳 双六岳 笠ケ岳

8月2日 曇

出 発
[車内泊]

8月3日 晴

信濃大町駅⇒バス⇒扇沢630→歩→種池1030−1220→歩→爺ケ岳1305−1400→歩→種池1425
[種池テント泊]

8月4日 曇〜雨〜曇

種池435→歩→岩小屋沢岳605−620→歩→新越乗越650−700→歩→鳴沢岳740−750→歩→赤沢岳835−845→歩→スバリ岳1035−1045→歩→針ノ木岳1130−1145→歩→針ノ木峠1220
[針ノ木峠テント泊]

8月5日 晴

針ノ木峠425→歩→蓮華岳525−625→歩→北葛乗越720−735→歩→北葛岳830−850→歩→七倉乗越925→歩→七倉岳1020−1040→歩→船窪小屋1055−1110→歩→旧船窪小屋跡1125
[旧船窪小屋跡テント泊]

8月6日 晴

旧船窪小屋跡440→歩→船窪乗越505−515→歩→船窪岳635−650→歩→不動岳905−920→歩→南沢乗越955→歩→南沢岳1100−1110→歩→烏帽子岳1230−1240→歩→烏帽子小屋1320
[烏帽子小屋テント泊]

8月7日 雨

停 滞
[烏帽子小屋テント泊]

8月8日 晴

烏帽子小屋340→歩→野口五郎小屋555−605→歩→野口五郎岳620−635→歩→東沢乗越810→歩→水晶小屋855−905→歩→水晶岳935−955→歩→水晶小屋1025−1035→歩→ワレモ岳1115→歩→鷲羽岳1145−1215→歩→三俣山荘1245
[三俣山荘テント泊]

8月9日 雨

三俣山荘510→歩→三俣蓮華岳600→歩→双六岳700→歩→双六小屋740−805→歩→弓折岳905→歩→大ノマ乗越915→歩→秩父平1030−1045→歩→抜戸岳1135→歩→笠ケ岳山荘1230
[笠ケ岳山荘テント泊]

8月10日 雨

笠ケ岳山荘520→歩→笠ケ岳540−550→歩→雷鳥岩705→歩→槍見温泉1040−1105→歩→中尾高原口1110→歩→新穂高温泉1140⇒バス⇒栃尾温泉
[栃尾温泉民宿泊]

8月11日 曇

栃尾温泉⇒バス⇒高山駅

夜行8泊9日 単独

夜行の急行列車で出発した。扇沢までバスで入る。車道(舗装路)を10分ほど戻り、扇沢橋から登山道に入る。種池へは、最初の1時間くらいと種池山荘直前の登りがきつかった。種池でテントを張って休んだ後、爺ケ岳を往復した。2日目は天気が悪く、朝から霧の中を歩くことになった。岩小屋沢岳や鳴沢岳、赤沢岳、スバリ岳、針ノ木岳の頂上からは、いずれもガスで何も見えなかった。岩小屋沢岳の手前で雷鳥が1羽逃げていった。赤沢岳とスバリ岳の間で、少しの間霧が切れて眼下に黒部湖や針ノ木雪渓を見ることができた。針ノ木岳のあたりから雷雨になる。ひどくなる寸前に針ノ木峠に着き、テントの中に逃げ込んだ。雷雨は2時間くらいで収まり、3日目は天気も回復した。針ノ木峠から蓮華岳にかけての砂礫の稜線にはコマクサがたくさん咲いていた。この辺りは眺めも非常に良い。子連れの雷鳥もいた。蓮華岳から急な斜面を下っていく。道はやがて岩塔の間を行くようになり、北葛乗越が近づくと岩場下っていく。北葛乗越から北葛岳まで登り返す。北葛岳頂上も眺めが良い。北葛岳から七倉乗越まで急な道を下り、七倉岳まで再び登り返す。七倉乗越から南側が崩壊していて、道も不安定な感じなので注意する。この辺りは標高が低いためかとても暑くてきつかった。七倉岳から10分も下ると船窪岳からの縦走路と合流し、さらに5分ほど行くと船窪小屋に到着した。船窪小屋で幕営料を納め、今来た道を戻る。七倉岳の分岐を船窪岳方面へ10分くらい進んだ所にキャンプ指定地がある。便所あり。水場はここから5分くらい下った所にある。崖の真ん中から水が湧き出ていて、そこまで崖をトラバース気味に下る。採取の際に、転落したり物を落としたりしないよう注意する。4日目は烏帽子小屋まで縦走する。この日も天気に恵まれた。船窪のキャンプ地から船窪乗越まで崩壊地の縁に付けられた道を下っていく。道は良く踏まれてしっかりしている。船窪乗越から10分ほど登り返すと船窪岳の標識があるが、船窪小屋の人は2345m地点を指して船窪岳と言っていた。船窪岳の標識のある地点から2345m地点まで尾根が痩せている箇所や鎖場、設置されているロープしかつかむ物がないような急斜面などが連続する。滑落・転落しないよう注意が必要である。2345m地点から道は主に富山県側の樹林の中を行くようになる。時々崩壊地の縁に出るが、注意して通れば特に問題ない。森林限界を越えると不動岳も近い。周囲の眺めが広がってくる。不動岳頂上は南北に細長い。頂上の砂礫地はコマクサの大群落である。三角点はおそらくその中にあると思われ、踏み込まなかった。不動岳から南沢乗越まで下り、南沢岳へ登り返す。南沢岳への登り返しも崩壊地の縁の不安定な道なので、滑落・転落しないよう注意を要する。南沢岳頂上も非常に眺めが良い。南沢岳の南斜面は白砂青松の庭園風で、烏帽子岳に近づくと草原にいくつかの池が浮かび、とても良い雰囲気の場所である。烏帽子岳分岐から烏帽子岳頂上まで往復30分ほど。荷物を置いて往復した。烏帽子岳頂上の岩の上に登れば、これまたすばらしい眺めである。烏帽子岳分岐からニセ烏帽子岳を越えると、まもなく烏帽子小屋に到着する。5日目は、朝から雨と霧のため停滞することにした。ほぼ1日中テントの中で過ごした。6日目は、天気が回復すると確信していたので、朝早く出発して前日の遅れを取り戻すべく三俣山荘を目指した。当初の予定では、野口五郎小屋でも1泊するつもりだった。三ツ岳は西側から巻く。野口五郎岳頂上も眺めが良く、赤牛岳や水晶岳をはじめ槍ケ岳や立山、薬師岳などがよく見えた。真砂岳も西側を巻く。巻き終わった所に湯俣温泉への分岐があった。東沢乗越付近から鷲羽岳が大きくなってくる。東沢乗越から水晶小屋への登り返しもきつい。水晶小屋に荷物を置き、水晶岳を往復した。水晶岳は双耳峰であり、小屋に近い南峰の方が高いが、三角点は北峰にある。南峰と北峰の間は片道数分。どちらも眺めは良好である。水晶小屋からワレモ岳の分岐まで緩やかに下っていく。分岐からワレモ岳へ登り、一度大きく下って登り返すと鷲羽岳頂上である。鷲羽岳頂上からの眺めもすばらしい。眼下に鷲羽池がきれいだ。鷲羽岳から三俣山荘への下りは、とても急でガレているので転ばないよう注意がいる。三俣山荘は小屋もキャンプ場も大きく、この辺りの要衝と言えよう。7日目は再び朝から雨であったが、残り日数も少なくなってきたので、出発することにする。三俣蓮華岳と双六岳を巻いて双六小屋まで行くこともできるが、時間的にあまり変わらないのと一度歩いたことがあるので、頂上を通るルートを選んだ。三俣蓮華岳頂上は、雨と風が強く通り過ぎる。双六岳頂上も雨と風が強く通り過ぎた。霧が濃く、双六岳の先は稜線が広いので迷わないように細心の注意を払って通過した。ガスの中を雷鳥が逃げていくのが見えた。天気が悪く双六小屋で幕営することも考えたが、時間も早いので笠ケ岳まで行くことにする。弓折岳頂上や秩父平は、草原状で晴れていれば良い所に違いないと思った。抜戸岳で笠新道と合流する。双六岳からガスで眺めもなく、だいぶ飛ばしてきたので、抜戸岩を過ぎてからかなりきつかった。最後の笠ケ岳のキャンプ指定地から笠ケ岳山荘への登りはとても遠く感じた。小屋で手続きを済ませて、キャンプ地の一番上部にテントを張った。夜、雷が鳴って少し恐かった。8日目も前日同様、雨だった。予定ではクリヤ谷を下り、中尾高原でもう1泊して、焼岳を越えて上高地に出ることになっていたが、天気が悪いので新穂高温泉で終わりにすることに決める。クリヤ谷は大雨の時に渡れなくなる箇所があるとのことで、笠新道を下ることも考えたが、小屋の人の話を参考にクリヤ谷へ下ることにする。笠ケ岳頂上では、霧深く何も見えず。笠ケ岳頂上からペンキのマークに従い、槍見温泉を目指す。クリヤノ頭を巻き、その少し下方に水場あり。やがて右側から沢の音が近づく。途中2ケ所ほどクリヤ谷に合流する沢を横切るが、水量は少なく問題なし。それから2回クリヤ谷を渡るが、ここも問題なし。最後に横断する箇所は、だいぶ水量も多くなったが、問題なく渡ることができた。ここには一応ロープが張ってあった。ただ確かに大雨の後は、横断不可能になりそうな感じがした。最後の沢を渡って下っていくと、やがて槍見温泉の旅館の裏にでた。笠ケ岳へ続く登山道の入り口とは思えない場所だった。ここからバスが通る蒲田川沿いの道路に出て新穂高温泉まで30分ほど歩き、長かった今回の縦走も終わりを迎えた。新穂高温泉からバスで栃尾温泉に行き民宿で1泊した。温泉に浸かり疲れを癒し、帰京の途についた。今回テントを張った種池・針ノ木小屋・烏帽子小屋では、水は小屋から購入した。三俣山荘と笠ケ岳山荘には水量豊富な水場(無料)があった。(2001年8月26日記載)

 


鷲羽岳から鷲羽池と槍ケ岳(2001年8月8日)

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