2013年12月31日(火)

榛名周辺

梓山

12月31日 晴

途中725 →歩→ 梓橋800 →歩→ 梓山920−935 →歩→ 梓橋1015−1030 →歩→ 途中1110

日帰り 単独

榛名湖畔の烏帽子岳の北方に位置する標高1144mのピークが梓山である。東吾妻町の大泉寺川沿いの道を南に進むと、十数戸から成る十二ケ原地区に至る。北榛名林道を過ぎて、さらに奥に続く道を南へ進むと、烏帽子岩の北方に位置する最奥の農場の手前で左に未舗装路が分岐するので、ここを入る。この道は上ノ沢林道と言うらしい。上ノ沢林道に入って少し行くとゲートがあり、車の進入は不可能なので、ゲート前の路肩に車を置く。実は、当年5月11日に梓山に登ろうと考えてこのゲートまで来ているが、雨天のため諦めて帰っている。その時は何も無かったが、今回は、ゲート前の道端にプレハブ小屋や仮設便所が設置され、「林道工事中」と書かれた大きな看板が掲げてある。看板には「期間 平成25年5月14日〜平成25年12月28日」と書いてあり、前回訪れた直後に工事が始まったようである。前回来た時は、梓山の近くまで車で進入するつもりだったが、ゲートがあって進入できないこととゲート前に駐車スペースがあることを確認して帰っている。今回はゲートから歩くつもりである。ゲートを出発しようとしたところ、意外にもゲートの反対側から1台の軽トラックが現れた。地元の人のようで、慣れた手付きでゲートを開錠して通過する。声を掛けられたので、梓山に登りに行くと答えると、ピンと来ないようで、梓橋という橋はあるが…と言う。地図を出して梓山の位置を示すと、梓山の近くの泉沢川に架かる橋が梓橋だと教えてくれた。梓橋から登っていくと行けるのでは…という話だった。林道は工事中で途中に重機が置いてあり、自然の風合は無いが、渋い山に登りに来たものだと感心して去っていった。ゲートの脇には「一般通行禁止 1.この林道は国有林の専用林道ですから許可なく車両や歩行者の通行を禁止します。 2.許可なく通行したときは事故があっても一切責任は負いません。吾妻森林管理署」と書かれた看板があったので、注意されるかと思ったが、親切な人だったので安心する。ゲートから林道を5分ほど進むと、左後方に林道が分岐する。左に分かれる道が上ノ沢林道の本線で、これから進む直進方向の道は支線のようである。分岐から標高900m付近まで緩やかに登っていく。標高900m付近まで来ると、林道の工事現場となっていて、路肩に重機が数台停めてある。道端にプレハブ小屋を見ると、道は下りに転じる。プレハブ小屋から少し下ると、前方に梓山が姿を現す。思いのほか立派な山容である。プレハブ小屋から約15分で梓橋に着く。ゲートからここまで部分的に積雪があったが、ここ数日のうちに車が何台か通ったような跡があった。途中で道端に罠のようなものが置いてあったので、ゲートで会った人はその様子を見に来たのかもしれない。梓橋の手前で、烏帽子岳と鬢櫛山の鞍部付近まで延びる林道が右に分岐するが、ゲートが閉ざされており最近車が通った形跡は認められなかった。林道は梓橋で北に向きを変え、北榛名林道の方へ続いている。轍はそちらの方にも続いていた。梓橋を渡って林道を北へ少し行くと、右手にリボンの目印が付けられている人が入った形跡のある涸れた沢が分かれるので、ここから入山することにする。沢を少し登ると、涸れ滝のようになっているので、ここで右手の尾根に上がる。尾根に沿って登っていくが、かなりの急登で滑落しないように注意しながら登っていく。枯葉の上に雪が積もっているようで滑りやすい。途中で傾斜が緩む箇所もあるが、基本的に梓山頂上まで勾配がきつく急登が続く。岩場は無いが、半ばクライミングのような登りで、立ち木につかまりながら登っていくような状況である。動物が地面を掘り返したような跡が多数見られた。シカかイノシシのような動物の仕業であろうか。思いのほか時間を費やし、梓山頂上のちょうど北端に登り着いた。梓山頂上は南北に細長く、北側に梓山頂上を示す標識があった。周囲は木々で覆われていて眺望は無い。梓山頂上も動物が地面を掘り返した跡が多数認められた。梓山頂上から元来た道を戻る予定であったが、あの急斜面を下る気が起きなかったので、梓山から稜線を南下し、傾斜が緩そうな所から梓橋へ下ることにする。梓山頂上から南東へ少し進むと、稜線上に大きな岩が数個並んでいて、その脇を通り抜ける。そのうちの一つは岩の上に石祠があった。岩の少し先で尾根が左右に分かれる。左の尾根は急速に高度を下げ、梓山の東側の林道に達すると思われ、右の尾根は標高1246m地点を経て、烏帽子岳に達すると思われた。右の尾根に進む。急斜面を下ると、平らな稜線上を行くようになる。右手は植林のようになっていて、作業道かその跡があると考え、この辺りから梓橋を目指して下っていく。積雪のため道形は不明であるが、歩き易そうな所を下っていく。稜線から約30分で梓橋に下山することができた。梓橋の南側の泉沢川から南東に分かれる沢に沿って下ってきたようである。梓橋からゲートまで林道を戻る。工事は休みのようで、途中誰にも会うことはなかった。今回、なるべく短距離で楽をして梓山に登ろうと企てたが、梓山の西側はかなりの急斜面で難渋する結果となった。梓山周辺は傾斜がきついので、一般には烏帽子岳方面から往復するのが無難と思われた。登りは大変だったが、人跡稀な榛名の寂峰を訪ねることができて良かった。(2014年1月11日記載)


梓橋から梓山頂上まで急登が続く(2013年12月31日)



梓山に登る途中で樹間に影富士ならぬ影梓を見る(2013年12月31日)



梓山頂上の標識(2013年12月31日)



梓山頂上1(2013年12月31日)



梓山頂上2(2013年12月31日)



梓山の南方の稜線上から樹間に榛名富士を見る(2013年12月31日)



梓橋にて(2013年12月31日)



上ノ沢林道から梓山を望む1(2013年12月31日)



上ノ沢林道から梓山を望む2(2013年12月31日)


上ノ沢林道から梓山を望む3(2013年12月31日)




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