2015年3月28日(土)

西上州

品塩山 又尾山

3月28日 曇〜晴

途中535 →歩→ 品塩山750−805 →歩→ 又尾山940−955 →歩→ 御巣鷹山トンネル1050 →歩→ 中之沢本谷出合1150−1200 →歩→ 途中1400

日帰り 単独

三岐や中之沢の集落を過ぎ、川沿いの県道をぶどう峠方向に進むと、左側の道端に送電線巡視道を示す黄色い杭があり、この先の路肩に車を停める。「←安曇幹線2号線207号に至る」と書かれた黄色い杭のある所から川岸に下りる。水量は思いのほか多いが、少し上流に行くと飛び石伝いに対岸に渡ることができた。最初、道が分からないが、よく見ると黄色い杭があり、薄い踏跡が続いている。所々現れる黄色い杭を目印にして落葉の堆積した踏跡を拾いながら、斜面を左右にカーブしながら登っていく。傾斜が緩くなり右側から石垣のある山道と合流すると、道は沢沿いに進むようになる。県道から25分ほどで潰れた作業小屋の脇を通過する。この先、崩れている箇所もあるが、踏跡を外さないように進んでいく。少し行くと、道は西側の尾根に向かって植林の中を登るようになる。部分的に古い木製の階段が付けられていて、この道が送電線巡視道であることが分かる。やがて林を抜けて、送電線鉄塔の建つ尾根に出た。県道から約45分だった。ここは眺望が良く、マムシ岳や船坂山を間近に望むことができた。送電線鉄塔から明瞭な尾根を緩やかに登っていく。ヤブも無く、歩きやすい。送電線鉄塔から15分ほどで標高1121m地点に着く。ここで2万5千分の1地形図に道の記載がある尾根が左側から合流する。標高1121m地点から南へ尾根をたどる。痩せた尾根になるが、尾根筋は明瞭で迷う心配はない。標高1121m地点から15分くらい行くと、右に2万5千分の1地形図にある道が分岐するが、尾根を外さずに進む。分岐から10分ほど登ると、標高1204m地点に到着した。古い地図には、このピークに「品塩山」と記載があるものもあるが、現在はこの先の標高1282m地点を品塩山としているようだ。標高約1280mのピークを品塩山北峰、標高1282mのピークを品塩山南峰としているものもある。標高1204m地点の南側は岩場になっているので、尾根の左側から巻くようにして下っていく。不安定な感じの場所なので、滑落しないように注意が必要である。その後、今度は品塩山まで急な尾根を登り返す。ここも不安定な感じで、木の幹や根をつかみながら登っていく。登り着いた所が品塩山北峰である。標高1204m地点から約35分だった。ここには標石があったが、標識等は何も無かった。品塩山北峰から南へ下っていくと、「神流川線←7号に至る」と書かれた黄色い杭があり、右側から送電線巡視道が合流する。次の小ピークを左から巻き、送電線巡視道を左に分けて登っていくと、品塩山頂上に到着した。品塩山北峰から10分ほどだった。品塩山頂上には「品塩山」及び「品塩山南峰」と書かれた標識があった。辺りは木々で覆われていて眺望は無い。少し休憩した後、出発する。品塩山頂上から南に下ると、品塩山頂上を巻いた送電線巡視道と再び合流し、5分ほどで送電線鉄塔に着く。諏訪山の眺めが良い。送電線鉄塔から先はかなり痩せた稜線を登らなければならないように見える。左側は絶壁で、右側もかなり険しく見える。送電線巡視道は稜線の左下の方へ延びているようで、そこから稜線上に出るのは難しそうである。仕方が無いので痩せた稜線を慎重に直登すると、これが正しかったようで、登り切った先は通行に支障のない稜線が続いていた。次の標高約1330mのピークを過ぎると、稜線の右下に林道が見えてくる。林道と並行して稜線上を進んでいくと、東へ分岐した林道が稜線を分断していて、高さは10mくらいあると思われる切通しの上に出た。とても下ることはできないので、少し戻って東に分かれる標高1295m地点方向へ延びる尾根を下っていく。右側に林道が近づくと、尾根の左側から送電線巡視道が合流し、林道に下りることができた。送電線巡視道は、品塩山頂上の南側に建つ送電線鉄塔から稜線の東側を巻いてきたものと思われる。林道を歩いて切通しまで戻る。品塩山頂上から切通しまで約35分だった。林道は荒れていて、車も長い間通行していないように思われた。切通しの東側に「止まれ」の標識があり、ここからコンクリートの擁壁の縁を登って、稜線上に出る。この付近は県境の稜線の眺めが良い。切通しから稜線を南へたどる。この先、東側に奥神流湖が見える箇所もある。次の標高約1360mのピークを過ぎると、ちょっとした岩場の下りと急な登り返しがあり、古い朽ちたロープが付けられているが、それを使うこともなく通過可能である。標高約1380mのピークを過ぎてもう一登りすると、又尾山頂上に到着した。切通しから50分くらいかかった。又尾山頂上は小広く、中央に三角点があった。又尾山頂上を示す標識等は皆無だった。周囲は木々で覆われていて眺望は無い。又尾山頂上から東の方へ踏跡があるように見えたが、奥神流湖があるので、通り抜けることはできないと思われる。又尾山頂上から南へ稜線をたどる。緩やかに下っていき、途中で踏跡は右側の林道の方へ下っているように見えたが、さらに稜線上を進んで標高約1420mの小ピークまで登り返す。この登りも急である。標高約1420mの小ピークを過ぎると踏跡は不明瞭になり、右下の林道に下りられそうだったので、斜面を慎重に下って林道に出た。又尾山頂上から15分ほどだった。林道は部分的に雪が積もっていてやや歩きにくかったが、10分くらい行くと上野ダムの方から御巣鷹山トンネル方面へ稜線を越える林道に出た。分岐の近くには「中ノ沢林道中ノ沢支線 昭和56年度起工 高崎営林署」と書かれた銘板があり、中ノ沢林道の支線と合流したことが分かる。歩いてきた林道の入口のゲートは閉ざされていて、「この林道は国有林の専用林道です。一般車両の進入を禁止します。群馬森林管理署長」や「立入禁止 不審者を目撃した場合には「群馬森林管理署」までご連絡下さい。」と書いてあった。分岐から御巣鷹山トンネルの方へ向かう。この林道は舗装されているが、所々積雪がある。雪の上にはだいぶ前に車が通ったような跡が認められた。分岐から10分くらい行くと、左側にトンネルがあった。「関係者以外立入禁止!」と書かれた貼紙がある。入口は開放されていたが、どこに続いているのかは不明である。中を覗くと路面は厚い氷で覆われていて通行不能の状態だった。さらに10分ほど行くと、右手に広大な広場のような場所があり、左側にまたトンネルの入口があった。このトンネルは封鎖されていて、進入不能である。このトンネルもどこに続いているのか分からない分岐から約30分で御巣鷹山トンネルの群馬県側の入口に着いた。「御巣鷹山トンネル 2005年11月 東京電力株式会社 延長2098m 幅6.2m 高さ5.34m」と書かれた銘板がある。トンネル入口には「係員以外立入らないでください」や「このトンネルは通り抜け出来ません」、「関係者以外車両進入禁止」と書いてあったが、ゲートは開放されていた。中は真っ暗である。御巣鷹山トンネルの手前で右折すると「車両通行止 当道路は利用許可車両のみの通行となります 無許可車両につきましては警察に通報いたします 上野村」と書かれた看板とゲートがある。ここから中ノ沢林道は、中之沢源流域自然散策路として活用されている。ここは中之沢源流域自然散策路の西入口になるが、その表記は無い。ゲートは開いていたが、付近は崖が崩れていて車の通行は難しそうだった。御巣鷹山トンネルから10分くらい行くと、カマガ沢本流観察小屋という施設が現れる。カマガ沢本流観察小屋から15分ほど行くと、カマガ沢支流観察小屋という施設を通過する。カマガ沢支流観察小屋から約35分で中之沢本流観察小屋に着く。ここで中ノ沢本谷を渡る。中之沢本谷を過ぎて少し行くと、左後方に中之沢本谷沿いに延びる林道を分ける。この先、所々右側に品塩山を見上げながら進んでいく。中之沢本流観察小屋から30分くらい行くと、オボロカヤ沢観察小屋を見て、オボロカヤ沢を渡る。オボロカヤ沢観察小屋から10分ほど行くと、左後方にオボロカヤ沢沿いの林道が分かれる。その少し先でオボロカヤの滝への散策路が右に分岐するが、今回は寄らずに通過した。オボロカヤ沢観察小屋から約30分行くと、猿巻沢を渡る。橋を渡るとすぐに左に猿巻沢沿いの林道が分岐する。猿巻沢出合から10分ほど行くと右後方から林道が合流する。「神流川線→7号に至る」と書かれた黄色い杭があったので、この林道は送電線巡視道を兼ねていて、品塩山頂上の南側に建つ送電線鉄塔まで続いていると考えられた。御巣鷹山トンネルから約2時間50分でぶどう峠に向かう県道と中ノ沢林道の分岐に着いた。ここは中之沢源流域自然散策路の東入口となる。の中ノ沢林道はゲートが閉じていて、通行止になっている。「車両通行止」や「関係者以外立入禁止」と書かれた看板がある。「釣り人の皆さまへ これより先、中ノ沢本谷方面の釣り場へは徒歩のみとします。村との申し合わせにより許可車両しか通行できません。バリケードを破壊したり、鍵を壊された場合は器物損壊行為で警察に告発します。貴重な天然魚の生息する流域ですので自然を大切に守りましょう。上野村漁協」と書かれた看板もある。ここからぶどう峠方面の県道も冬期通行止になっていて、ゲートが閉まっていた。分岐から県道を20分ほど歩いて車を停めたスタート地点に戻った。山中では人に会うこともなく、静かな山歩きを楽しむことができた。品塩山や又尾山の稜線は歩く人も少なそうであるが、稜線上は思いのほかよく踏まれている印象だった。林道の上部は切り崩した崖の下を通る区間が多く、もう少し時期が早いと雪崩の危険も考えられる。中之沢自然散策路の奥の方は崖が崩れている箇所が多く、荒れた感じだった。又尾山の南方の林道の分岐から車まで舗装路を15km以上、3時間10分くらい歩いた。固い路面を長時間歩いたため、これ以上歩くのは無理と思えるくらい足にたくさんマメができて痛かった。(2015年4月12日記載)



品塩山へ登る途中の送電線鉄塔からマムシ岳を見る(2015年3月28日)


品塩山へ登る途中の送電線鉄塔から船坂山を見る(2015年3月28日)


標高1204m地点の南側の岩場(2015年3月28日)


品塩山北峰へ登り返す(2015年3月28日)


品塩山北峰(2015年3月28日)


品塩山北峰付近にて(2015年3月28日)


品塩山頂上1(2015年3月28日)


品塩山頂上2(2015年3月28日)


品塩山頂上の標識(2015年3月28日)


品塩山頂上付近にて1(2015年3月28日)


品塩山頂上付近にて2(2015年3月28日)



品塩山頂上の南方に建つ送電線鉄塔付近から諏訪山を望む(2015年3月28日)


品塩山頂上の南方に建つ送電線鉄塔付近から浅間山を見る(2015年3月28日)


品塩山頂上の南方に建つ送電線鉄塔付近から船坂山方向の眺望(2015年3月28日)


途中で林道が稜線を分断していた(2015年3月28日)


稜線分断地点付近から県境方面に赤火岳や御座山が見える(2015年3月28日)


稜線分断地点付近から県境方面に弥次ノ平や石仏というピークを見る(2015年3月28日)



又尾山頂上1(2015年3月28日)


又尾山頂上2(2015年3月28日)


又尾山頂上の三角点(2015年3月28日)



又尾山付近から石仏を望む(2015年3月28日)


中ノ沢林道から石仏を見る(2015年3月28日)


中ノ沢林道から赤火岳と御座山を望む(2015年3月28日)


中ノ沢林道から浅間山を望む1(2015年3月28日)


中ノ沢林道から浅間山を望む2(2015年3月28日)


中ノ沢林道から品塩山を見上げる1(2015年3月28日)


中ノ沢林道から品塩山を見上げる2(2015年3月28日)


品塩山 又尾山−GPS軌跡(2015年3月15日)
この地図は、国土地理院長の承認を得て、同院発行の電子地形図25000を複製したものである。(承認番号 平26情複、 第537号)
 承認を得て作成した複製品を第三者がさらに複製する場合には、国土地理院の長の承認を得なければならない。



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