■久遠寺の駐車場に車を置いて、斜行エレベーターに乗り、久遠寺の境内に入る。■久遠寺本堂の裏手が表参道の入口である。「大光坊身延山大黒堂これより徒歩約40分 御祈祷所鬼子母神堂これより約10分 丈六堂これより約三〇〇米先」や「御参拝ご苦労さまです。これより奥之院参道につき一般車両の進入を禁止致します。参拝者の方は歩いて、お登り下さい。身延山久遠寺」と書かれた看板がある。■杉林の中の簡易舗装が施された道を登っていく。一定の間隔で何丁か書かれた石柱がある。■久遠寺から5分ほど行くと鬼子母神堂への道が分かれるが、寄らずに先に進む。■久遠寺から10分ほど行くと、「瘡守稲荷大明神」と書かれた祠があり、その先の十四丁に丈六堂が建つ。拝観しなかったが、堂内には黄金釈尊立像という仏像があるようだ。■丈六堂までは、道傍に墓碑が数多く見られる。■丈六堂から約30分で大光坊に着く。ここは人が住んでいるようである。大黒堂や三光堂という堂宇がいくつかあり、僧侶がお経を上げる姿が見えた。■三光堂の前を過ぎると、「車両通行止」と書かれた立札があり、すぐ先の二十六丁から未舗装の林道のような道となる。■二十七丁の少し先に軽トラックが停めてあった。山仕事に来ている人がいるのだろうか。■三十一丁の道端には、作業小屋があった。■三十六丁にはベンチがあり、ここから車の通行は不可能であり、登山道のような山道となる。■標高977m地点の先の四十丁には法明坊がある。人の気配が無く、無住のようである。■四十一丁には東照宮祠という祠がある。ここから道は山腹の杉林の中を登っていくようになる。樹間に富士山や富士川を望むことができる場所もある。■四十八丁付近はとても眺めが良く、富士山や眼下に身延の門前町や富士川を望むことができる。■四十八丁から数分登ると、身延山南側展望台に到着する。ここもとても眺めが良い。■身延山南側展望台から石段を登ると、奥之院思親閣に入る。石段の上には「下山道入口 三光堂、丈六堂、鬼子母神堂をへて久遠寺へ至る下山道です。」と書かれた立札がある。■奥之院思親閣の境内には「是ヨリ御本山道五十丁」と書かれた石柱があるので、身延山頂上が五十丁ということのようである。■建物の間を通り抜けて、さらに石段を登り仁王門を過ぎると、鐘楼や祖師堂という堂宇がある。■祖師堂の裏手の林の中が一番高そうに見えたので行ってみるが、特に何も無い。■祖師堂の脇から「展望台近道」と書かれた道標に従って、山道を少し行くと身延山北側展望台に着く。ここに身延山頂上を示す標柱があった。この辺りが2万5千分の1地形図の標高1153m地点であるので、ここを身延山頂上と考えて良いと思われる。■身延山北側展望台から七面山や南アルプス方面の眺望がすばらしい。八ケ岳や奥秩父方面も望むことができた。富士見山の山容が印象的である。■身延山北側展望台には「まむしにご注意 この山頂ではたまにまむしが出ますのでロープの外へは出ないで下さい」と書かれた古い看板があった。夏場はマムシが出没するのかもしれない。■身延山北側展望台から山道を戻ると直接ロープウェイの奥之院駅に出られる。■奥之院駅の脇は身延山東側展望台となっていて、ここからも富士山や天子山塊方面の眺めが良い。■身延山東側展望台に「山梨百名山 身延山山頂 標高1153m」と書かれた大きな看板があるが、この看板は身延山北側展望台に置いた方が妥当と思われる。■奥之院駅の近くに「七面山 案内之図」と書かれた看板や「七面山拝礼所」と書かれた石柱があり、林の向こうに七面山が望まれる。ここから裏参道に入る。■裏参道は林道のような道で、関係者の車はここを通って奥之院まで入っているようである。■思親橋という橋を渡ると、追分感井坊に着く。無人で人の気配が無い。ここで十万部寺・赤沢方面への道を分ける。■追分感井坊からさらに林道のような道を10分くらい下ると、天然記念物の千本杉の間を通過する。見事な杉の巨木が林立している。■千本杉から5分ほど行くと、道端に作業小屋があり、その先に水場もある。■作業小屋から5分くらいで沢を通過し、さらに5分くらい行くと、トラックや重機が置いてあり、右に林道をショートカットする山道が分岐するので、そちらへ進む。「登山道(参道)至る松樹庵、妙石坊、三門へ→」と書かれた道標がある。■10分くらい下ると林道に出るが、すぐに再び山道に入り松樹庵に着く。■松樹庵も無人のようだが、よく手入れがされている。暖冬のためかもう梅の花が咲いていた。■松樹庵から林道を何度か通り過ぎ、山道をショートカットしながら下っていく。15分くらい下ると堰堤があり、扉のあるフェンスを通過する。ここで右から山道が合流するが、満願稲荷からの道であろうか。■まもなく高座石のある妙石坊の境内を通り過ぎる。参拝者が多く、お堂からお経を上げる声が聞こえてくる。■妙石坊から川沿いの車道を歩いていく。■久遠寺の駐車場に向かう道路と合流し、渋滞した道を三門へ向かう。■三門から久遠寺の境内に入り、菩提梯を登ってスタート地点の久遠寺本堂に戻った。■身延山は全体が久遠寺の境内のような山で、ロープウェイもあり、登山の対象にはならない山だと思っていたが、今回歩いた表参道から裏参道へ回るコースはなかなか歩き応えがあり、登山として十分楽しめるコースだった。(2016年3月27日記載)
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