2016年12月31日(土)

秩父

天理岳

12月31日 晴

日向大谷口730 →歩→ 日向大谷735 →歩→ 奈良尾沢峠805−810 →歩→ 天理岳955−1020 →歩→ 日向大谷1125−1130 →歩→ 日向大谷口1140

日帰り 単独

日向大谷口のバス停の脇の駐車場に車を停めて出発する。車道を5分ほど登ると、車道は終点となり、日向大谷唯一の人家である両神山荘という民宿に着く。バス停から「両神山日向大谷登山口」と書かれた階段を登った方が近道のようである。車道の途中には登山者用と思われる公衆便所があった。両神山荘から両神山への登山道が始まるが、納宮を指す道標に従って逆方向へ進む。両神山荘の前を通り過ぎ、廃屋の脇から入山するがすぐに道が分からなくなる。東側の尾根を目指して強引に進むと、尾根上には明瞭な山道があり、左折してこれを登っていく。まもなく山道は尾根から東へ逸れるが、道なりに進んでいく。途中、倒木や斜面が崩れて若干分かりにくく感じる箇所もあるが、日向大谷から約30分で奈良尾沢峠に着く。ここで天理岳から東へ延びる天理尾根の稜線上に出る。奈良尾沢峠には道標があり、登ってきた方向には「日向大谷・両神山」、これから進む方向には「天理岳」、天理岳と反対方向には「奈良尾沢峠・納宮」と書いてある。道標によると奈良尾沢峠はもう少し東側ではないかと思ったが、特にそちらの方は調べなかった。奈良尾沢峠には、「警告 日向大谷〜天理岳〜両神山頂へ至るコースは廃道となっており、町では管理しておりませんので、事故等の責任は一切負いません。埼玉県警察山岳救助隊 小鹿野町」と書かれていた看板があった。奈良尾沢峠から尾根を10分ほど登り、標高905m地点を通過する。標高905m地点を通過して少し下った後、登り返す。途中痩せた尾根の上を登っていく。標高1030mのピークの手前は北側からかなり急な斜面を木の枝や根をつかみながら登っていく。今回は登りだが、下る場合は嫌な感じの場所であり、滑落しないように注意が必要である。その後も痩せ尾根の登降が続くが、よく見るとうまく巻くことができる踏跡もあるので、慎重に進めば進退が極まるような箇所は無いと思う。途中、御荷鉾山や二子山、両神山、辺見岳などの眺望が良い場所があった。標高1070mを超え、植林が現れると危険な箇所は終わりである。標高905m地点から標高1083.9mの天理岳の三角点までおよそ1時間だった。天理岳の三角点は道の途中のような場所にさりげなく存在する。気を付けていないと気が付かずに通過してしまうかもしれない。天理岳の三角点から数分行った所で左に下山予定の犬曳尾根が分岐する。テープの目印があり、それと分かる。犬曳尾根を分けると、二重山稜のようになり尾根の右側に沿って進む。徐々に細くなる尾根を登っていき、左の方に巻いていくと、急な鎖場が現れる。この鎖場を登り切ると、天理岳頂上に到着した。天理岳の三角点から天理岳頂上まで20分くらいだった。天理岳頂上には古い小祠と標識があった。両神山が大きく望まれる。天理岳頂上から先へ少し下ると、左に両神山方面への踏跡を分ける。そこから少し進むと、小さな石祠がある。ここは天理岳北峰と言われる所のようである。ここを天理岳北峰とすると、天理岳頂上は天理岳南峰と見なすことができる。天理岳頂上に戻り、しばらく休憩した後、犬曳尾根の分岐まで元来た道を戻る。天理岳頂上から犬曳尾根の分岐まで15分ほどだった。ここから犬曳尾根を下る。尾根上には踏跡やテープの目印があり、これに従って下っていく。標高920m付近で踏跡が不明瞭になり、東に方向を変えて鬱蒼とした植林の急な尾根を下っていく。途中で踏跡もよく分からなくなるが、下の方へ下っていくと、日向大谷から両神山へ向かう登山道に飛び出した。犬曳尾根の分岐から35分くらいだった。左折するとすぐに長尾沢を通過する。「増水時荒天時は通行禁止」と書かれた看板がある。長尾沢を渡ると道標があり、左に山道が分岐する。この山道の先に諏訪神社という神社があるそうだが、本当は諏訪神社を通ってここに下るつもりだったが、少しずれてしまったようである。登山道を10分ほど歩くと、石像が祀られた祠と鳥居や石碑があり、そのすぐ先が日向大谷の登山口だった。道端に老人が座っていて、声を掛けられる。天理岳に登ってきたと話すと、近くの植林は昔は畑で、ここから天理岳への登山道があったとか、下山で使った道は天理岳で事故があった時に山岳救助隊が使うルートだとか、遭難事故を避けるために県は新しい登山道を作らない方針だから天理岳の登山道も整備されないといったようなことをいろいろ教えてくれた。聞くと、その方は両神山荘のご主人だった。帰りは両神山荘からバス停まで階段を下ることにした。ふたかみ荘という民宿跡の奥に両神神社の里宮がある。無人のようで思いのほか朽ちていたが、狛犬には新しいみかんと餅が供えられていた。ふたかみ荘の下に納宮を指す道標があり、両神神社の里宮の下を通って東の方へ山道が続いているように見えた。行きは車道を通ったため気が付かなかったが、これを進めば奈良尾沢峠へすんなり向かうことができそうだった。日向大谷は両神山の主要な登山口であるが、大晦日のためか登山者の姿もほとんど無く、何となく寂しい雰囲気が漂っていた。天理岳は変化がある山で楽しむことができた。いずれ天理岳から両神山まで縦走してみたいと思った。(2017年2月19日記載)



天理尾根から両神山を望む1(2016年12月31日)



天理尾根から辺見岳を見る(2016年12月31日)


天理尾根から御荷鉾山や父不見山方面を望む1(2016年12月31日)



天理尾根から浅間山を見る(2016年12月31日)



天理尾根から二子山と赤久縄山を見る(2016年12月31日)


天理尾根から御荷鉾山や父不見山方面を望む2(2016年12月31日)


天理尾根から両神山を望む2(2016年12月31日)


天理岳三角点にて1(2016年12月31日)


天理岳三角点にて2(2016年12月31日)


天理岳の三角点(2016年12月31日)


天理岳頂上1(2016年12月31日)


天理岳頂上2(2016年12月31日)


天理岳頂上から両神山を見る1(2016年12月31日)


天理岳頂上から両神山を見る2(2016年12月31日)


天理岳頂上の標識(2016年12月31日)


天理岳頂上から両神山を見る3(2016年12月31日)


天理岳北峰にて1(2016年12月31日)


天理岳北峰にて2(2016年12月31日)


天理岳北峰付近から両神山を望む(2016年12月31日)


天理岳頂上直下の岩場(2016年12月31日)


日向大谷の登山口の鳥居と石碑(2016年12月31日)


日向大谷の両神神社里宮(2016年12月31日)


両神神社里宮の狛犬1(2016年12月31日)


両神神社里宮の狛犬2(2016年12月31日)


天理岳−GPS軌跡(2016年12月31日)
この地図は、国土地理院長の承認を得て、同院発行の電子地形図25000を複製したものである。(承認番号 平26情複、 第537号)
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