2018年3月25日(日)

南佐久

板石山

3月25日 晴

自成寺530 →歩→ 板石山720−740 →歩→ 峠ノ湯跡830 →歩→ 白倉橋905 →歩→ 自成寺920

日帰り 単独

板石山は、南佐久において2万5千分の1地形図に山名が記載されている数少ない山のうちの一つであり、佐久穂町の特産物である鉄平石の採掘地として知られる。板石山の頂上部は、鉄平石の採掘により削平されている。板石山の三角点の点名は「板岩」であり、1904年に選点されているが、おそらく鉄平石の採掘のために1975年に旧位置より南東方向480mに移転されている。旧位置は標高1229.4mであったが、現在は鉄平石の採掘によって標高1180m程度になっているものと思われる。ここでは、現位置である標高1218.1mの三角点を板石山頂上と捉えて登りに出かけることにした。余地の自成寺の駐車場に車を置いて出発する。県道を余地ダム方向に少し進んで右折し、1か月前に妙義山に登った時に通った道に入る。道なりに余地川より少し高い所に付けられた道を進んでいく。ソーラーパネルが設置されている箇所を過ぎると、変則的な十字路に出た。自成寺からここまで25分ほどだった。十字路で右折して山間の林道に入ると、まもなく道は未舗装路となる。所々で廃林道のような道が右に分岐している。途中で「注意 この道路は鉄平石の搬出につき車が多く通行しせまいので特に注意して下さい 事故等については一切責任は持てません 関係者一同」と書かれた古い看板が倒れているのを見る。十字路から10分くらい進むと、遮断機のようなものがあったが開放されていた。沢沿いに進んでいく。路面の状態から察するに、この道は鉄平石を運搬する大型車両が頻繁に通行するように思われた。十字路から25分くらい行くと、道は左にUターンするようにカーブし、沢を越えて左側の山腹に回り込んでいく。左に林道を分けて、右にUターンするようにカーブして道なりに進んでいくと、道が二手に分岐する。十字路からここまで30分ほどだった。右の道は抜井川沿いの平川原の方へ続く林道であるが、車はあまり通っていないように見えた。分岐を左に進む。林道を登っていくと、右前方に砂礫の斜面が現れ、左の方にカーブしながら登っていくと、板石山の頂上部の一角に出た。分岐から20分くらいだった。茂来山や八ケ岳方面の眺望が非常に良い。板石山の頂上部は鉄平石の大規模な採掘地となっていて、荒涼とした風景が広がっている。作業小屋が点在し、ダンプカーやパワーショベルなどが停めてある。「ここより火薬発破作業、採石作業の危険区域内(発破による飛石、ブル作業による転石)に入ります 関係者以外の通行、入山は御遠慮下さい。なお関係者で危険区域内を通行、入山される方はサイレン等の合図に十分注意して下さい。関係者一同」と書かれた看板があったが、日曜日のためか誰もおらず、作業が行われていないので、辺りを散策しながら奥の方へ進んでいく。奥の方に大きな岩が積んであり、その上が板石山の頂上部で最も高そうに見えたので、登ってみると木の根元に石祠があった。板石山の頂上部の一角に出てから石祠に来るまで25分くらい散策していたようだ。石祠の奥の南東方向に延びる尾根に入る。岩が出ている尾根上を下った後、鞍部から前方に見えるピークまで登り返す。鞍部の北側には、林道が通っているのが見えた。登り着いた所に板石山の三角点があった。石祠から10分くらいだった。近くの立木には「板石山」と書かれた標識が付けられていた。広小屋山や霊仙峰で見かけた標識と同じタイプの物であった。木々で覆われていて、周囲の眺望は得られなかった。板石山の三角点から石祠まで戻る。採掘地の南側の斜面の方から時々石が崩れる音が聞こえてくるのは、少々不気味に感じた。板石山の頂上部をさらに15分くらい散策した後、石祠の近くから北側に別の林道があったので、ここを下ることにする。板石山の石祠と三角点の間の鞍部から見えた林道は、この道だったようである。行きに通った林道と同様に、鉄平石を運搬する大型車両の通行に利用される道と思われたが、こちらの方が急勾配である。15分ほど下ると、左に林道が二本続けて分岐する。二つ目の林道は、おそらく行きに通った十字路に繋がっているのではないかと思われる。分岐から数分下ると板石橋という新しい橋で余地川を渡り、まもなく余地ダムからの県道と合流した。県道を少し行くと、右手に民家のような建物がある。これが峠ノ湯であるが、廃業して久しい。行きに通った十字路からの道と白倉橋で合流する。行きは余地川の左岸の道を通ったが、右岸の県道を通って白倉橋から林道に入ることも可能である。舗装路の歩きで少々足が痛くなってきたところで、出発地点の自成寺に戻ることができた。板石山の石祠と三角点の間以外は車道や林道歩きであり、登山だったかというと疑問符が付くが、板石山の頂上部の荒涼とした風景と周囲の山々の眺望は一見の価値があるのではないかと思った。(2018年3月31日記載)


板石山への林道歩きの途中で振り返る1(2018年3月25日)



板石山への林道歩きの途中で振り返る2(2018年3月25日)



板石山の頂上部の一角に出る(2018年3月25日)


板石山の頂上部の一角から茂来山を望む(2018年3月25日)



板石山の頂上部の一角から八ケ岳を望む1(2018年3月25日)



板石山の頂上部の一角から八ケ岳を望む2(2018年3月25日)



板石山の頂上部の一角から八ケ岳を望む3(2018年3月25日)



板石山の頂上部にて1(2018年3月25日)


板石山の頂上部にて2(2018年3月25日)


板石山の頂上部にて3(2018年3月25日)


板石山の頂上部にて4(2018年3月25日)


板石山の頂上部にて5(2018年3月25日)


板石山の頂上部にて6(2018年3月25日)


板石山の頂上部にて7(2018年3月25日)


板石山の頂上部にて8(2018年3月25日)


板石山の頂上部にて9(2018年3月25日)


板石山の頂上部にて10(2018年3月25日)



板石山の頂上部にて11(2018年3月25日)


板石山の頂上部にて12(2018年3月25日)


板石山の頂上部から浅間山を望む(2018年3月25日)



板石山の頂上部にて13(2018年3月25日)


板石山の頂上部にて14(2018年3月25日)


板石山の頂上部にて15(2018年3月25日)



板石山の石祠1(2018年3月25日)


板石山の石祠2(2018年3月25日)


板石山の三角点を目指して1(2018年3月25日)


板石山の三角点を目指して2(2018年3月25日)



板石山頂上1(2018年3月25日)



板石山頂上2(2018年3月25日)


板石山頂上3(2018年3月25日)



板石山頂上4(2018年3月25日)



板石山頂上の標識(2018年3月25日)



板石山の三角点(2018年3月25日)



板石山の石祠付近から茂来山を望む(2018年3月25日)


板石山の石祠付近から頂上部を見渡す1(2018年3月25日)


板石山の石祠付近から頂上部を見渡す2(2018年3月25日)


板石山の石祠付近から頂上部を見渡す3(2018年3月25日)


板石山の石祠付近から八ケ岳を望む(2018年3月25日)


板石山頂上部の石祠があるピークを見る1(2018年3月25日)


板石山の頂上部にて16(2018年3月25日)


板石山の頂上部にて17(2018年3月25日)


板石山の頂上部にて18(2018年3月25日)


板石山の頂上部から余地ダムや横見山方面を見る(2018年3月25日)



板石山頂上部の石祠があるピークを見る2(2018年3月25日)


板石山の頂上部を振り返る(2018年3月25日)


下山途中の林道から板石山の頂上部を見る(2018年3月25日)



下山途中の林道(2018年3月25日)


下山途中の林道で振り返る(2018年3月25日)


麓から板石山を望む(2018年3月25日)



峠ノ湯跡(2018年3月25日)



板石山−GPS軌跡(2018年3月25日)

この地図は、国土地理院長の承認を得て、同院発行の電子地形図25000を複製したものである。(承認番号 平26情複、 第537号)
 承認を得て作成した複製品を第三者がさらに複製する場合には、国土地理院の長の承認を得なければならない。




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