2018年3月31日(土)

南佐久

高山 白香呂山

3月31日 晴

八千穂駅540 →歩→ 崎田555 →歩→ 高山710−725 →歩→ 白香呂山800−810 →歩→ 市ノ沢905−910→歩→ 宿渡入口940 →歩→ 小海駅1000

日帰り 単独

2か月前に蟻山に登った時、近くに高山と白香呂山という山があることを知った。古い書物にも白香呂山の記述があり、登りに出かけることにした。高山は崎田の南東、筆岩の北東に位置する標高1322mのピークであり、白香呂山は筆岩の東、市ノ沢の北に位置する標高1410mのピークである。白香呂は「しらごうら」「しらごうろ」または「しろごうろ」と読むらしい。「ごうろ」とは、岩石がゴロゴロしているガレ場のことを指し、白香呂山は白いごうろの山という意味のようである。八千穂駅を出発して北に進み、「崎田区 花岡区→」と書かれた標識に従って右折する。小海線の踏切を渡って道なりに登っていけば崎田に行けるが、車道は大回りをしているので、歩行者用の近道を登っていく。坂を登り切ると広大な農耕地の中を直進し、突き当たりを右折すると崎田の集落に入っていく。崎田の集落を通り抜け、善福寺という廃寺を右に見て、緩やかに登っていく。竪穴式住居風の建造物や溜池の脇を通り過ぎ、鍛冶の入林道との交差地点に着く。崎田から15分ほどだった。右は2か月前に歩いた道であり、蟻山に続いている。今回はここを直進する。5分くらい行くと茂来林道に突き当たる。直進方向に鎖が掛けられている林道が分かれているので、ここを入る。2万5千分の1地形図に記載されている道を通って標高1216m地点と高山の鞍部を目指すことにする。少し行くと林道は右の方に逸れていくが、左に分かれる道があったので、そちらに進む。植林を抜けて明るい林の中を行くようになると、今度は左の方に逸れているように感じて辺りを見ると、右側の斜面の方に道があるように見えたので、そちらに行くと林道に出た。先ほど右の方に逸れていった林道とつながっているのかもしれない。少し行くと、林道は沢を通り過ぎて左側の尾根の裏の方に回り込んでいき、2万5千分の1地形図に記載されている道から外れていくように見えた。辺りを見ると、沢の方に踏跡が分かれていたので、この踏跡に入る。徐々に傾斜が増し、間伐による倒木などで踏跡も不明瞭となるが、上方に目指す鞍部と思われる稜線が見えるので、そこを目指して登っていく。歩き易そうな所を拾いながら登り詰めると、標高1216m地点と高山の鞍部に出た。茂来林道から30分くらいだった。2万5千分の1地形図では、ここから尾根を巻いて高山の南側に抜ける道が記載されているが、尾根上を行った方が分かりやすいと思われたので、尾根を登ることにする。尾根はしばらく急登であったが、ヤブも無く何となく踏跡があり、迷う心配は無かった。標高差にして70mくらい登ると勾配が緩くなる。この尾根の南側は止め山のようで、「松茸山につき入山禁止 八千穂村」と書かれた標識があった。少し行くと前方に岩場が現れるが、左側から巻いた。その先にも岩場があるが、これも左側から巻いた。二つ目の岩場を過ぎると、まもなく高山頂上に到着した。高山頂上にはケルンのような石積みがあったが、高山頂上を示す標識は皆無で、「松茸山につき入山禁止」と書かれた標識があるだけだった。高山頂上の東側の斜面は、きれいに間伐がされた明るい林が広がっていた。登ってきた尾根の周辺よりもむしろ手入れがされているように見えた。樹間に三角形の茂来山が望まれた。高山頂上で休憩した後、白香呂山を目指して出発する。南側の白香呂山方面の稜線も明るくヤブは無さそうで、歩く分には問題無さそうに見える。標高1300m付近まで左側の斜面は手入れの行き届いた明るい林である。右側には断続的に立入禁止の標識が付けられている。標高1300mから1350mにかけてはやや急登となるが、その後は緩やかな登りである。稜線をたどれば迷うこともない。白香呂山に近づくと、稜線上に岩が見られるようになる。樹木でよく見えなかったが、右手の斜面はガレ場となっているようだった。これらが白香呂山の山名の由来になっているのかもしれないと思う。登り着いた標高1410mのピークが白香呂山頂上であるが、標識等は皆無であった。道の途中のような場所で、樹木で覆われていて眺望もない。2万5千分の1地形図によると、ここから南に尾根を下れば途中から林道になり、市ノ沢に下ることができそうであるが、東方にある標高1427.2mの三角点まで行ってみることにした。少し下ってから登り返すと、明るいピークに着く。白香呂山は双耳峰と捉えることができるかもしれないが、こちらのピークにも白香呂山頂上を示す標識等は皆無であった。ここから再び下って登り返すと、標高1427.2mの三角点に着いた。白香呂山頂上から15分ほどだった。三角点の点名は「一ノ沢」である。白香呂山の三角点と捉えることもできるかもしれないが、根拠はない。木の棒に朽ちた板が打ち付けてある物が地面に倒れていたが、古くて何が書いてあるのか分からなかった。白香呂山頂上まで戻るのも億劫なので、標高1427.2mの三角点から南側の尾根を下ることにした。最初は急だと思ったが、ヤブも無く何となく踏跡もあるので、特に問題なく下っていくことができた。途中で尾根の左手の下方に林道が見えたが、そのまま尾根を下っていくことにする。やがて勾配が緩くなると、尾根が広がり踏跡が不明瞭になって若干ヤブが煩くなるが、右の方に下っていくと林道に出た。林道を進むと、まもなく重機が置いてある広い場所に出た。標高1427.2mの三角点から25分くらいだった。ここで先ほど尾根の左手に見えた林道を合わせ、沢沿いに10分ほど行くと、茂来林道と合流して市ノ沢の集落に到着した。茂来林道と合流する手前には、開放されていたが「入山禁止 区民所有地内の、山菜等一切の産物採取を、自然資源保護の為禁止します。尚、発見した場合には、罰金を科す。(10万円) 市の沢区長・山林所有者」と書かれたゲートがあり、逆コースだと登山が理由であっても入山し難いように思えた。市ノ沢の十二神社は、近いうちに祭礼があるのか幟や提灯で飾ってあった。市ノ沢から正面に八ケ岳を眺めながら市野沢川沿いの車道を行く。笠原や宿渡付近の集落を経て小海駅まで歩いた。約50分の車道歩きだった。高山や白香呂山付近は立入禁止の止め山であり、山名を知る人もいないような全く登山の対象にはならない山である。とても手入れの行き届いた地元の方々の生活の山であり、部外者の入山は本来自粛されるべきであろう。入山する場合にはそれなりの注意が必要であると考える。(2018年5月5日記載)


2か月前に見かけた古い看板の地図で高山と白香呂山を知った−※画像は加工してある(2018年1月20日)


高山頂上にて1(2018年3月31日)



高山頂上にて2(2018年3月31日)


高山から白香呂山方面の尾根を見る(2018年3月31日)



高山(2018年3月31日)



高山から白香呂山へ向かう(2018年3月31日)



高山を振り返る(2018年3月31日)



白香呂山へ向かう(2018年3月31日)


白香呂山1(2018年3月31日)


白香呂山頂上1(2018年3月31日)


白香呂山頂上2(2018年3月31日)


白香呂山2(2018年3月31日)


白香呂山3(2018年3月31日)


白香呂山の東側のピークに向かう1(2018年3月31日)


白香呂山の東側のピークに向かう2(2018年3月31日)


白香呂山の東側のピークにて(2018年3月31日)


白香呂山の東側のピークを振り返る1(2018年3月31日)



白香呂山の東側のピークを振り返る2(2018年3月31日)


白香呂山の東側の三角点に向かう(2018年3月31日)


白香呂山の東側の三角点にて1(2018年3月31日)



白香呂山の東側の三角点にて2(2018年3月31日)


白香呂山の東側の三角点〜点名「一ノ沢」(2018年3月31日)


白香呂山の東側の三角点から樹間に茂来山を望む(2018年3月31日)



白香呂山の東側の三角点からの下山途中で白香呂山を見る(2018年3月31日)


市ノ沢の十二神社にて1(2018年3月31日)


市ノ沢の十二神社にて2(2018年3月31日)


市ノ沢の十二神社にて3(2018年3月31日)



市ノ沢から八ケ岳を見ながら小海駅へ向かう1(2018年3月31日)



市ノ沢から八ケ岳を見ながら小海駅へ向かう2(2018年3月31日)


高山・白香呂山−GPS軌跡(2018年3月31日)

この地図は、国土地理院長の承認を得て、同院発行の電子地形図25000を複製したものである。(承認番号 平26情複、 第537号)
 承認を得て作成した複製品を第三者がさらに複製する場合には、国土地理院の長の承認を得なければならない。




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