2018年9月9日(日)

奥秩父

遠見山

9月9日 雨〜曇〜晴

六本楢峠535 →歩→ 白桧平720−725 →歩→ ゴトメキ855−900 →歩→ 遠見山840−850 →歩→ 二ノ萱1015−1025 →歩→ 仙丈橋1110 →歩→ 六本楢峠1155

日帰り 単独

牧丘川上林道を柳平から大弛峠の方に進み、途中の六本楢峠に車を置いて出発する。六本楢峠から大弛峠方向に10分くらい行くと、右に鶏冠山西林道が分岐するので、そこを入る。林道の入口には閉ざされたゲートがあり、「通行止」や「この林道は一般車両 通年通行止」、「一般車両通行禁止」と書いてあった。ゲートから10分ほど行くと、右に黒金山徳和林道が分岐する。剣ケ峰を西側から北側に回り込んで通り過ぎると、断続的に左側は岩壁になっていて、その下を進むようになる。水が流れている所もあり、この付近は琴川の源流部に当たるようである。途中で後方からバイクが1台追い越していったが、どこに向かったのかは不明である。ゲートから約1時間35分で白桧平に到着した。ここで奥千丈岳方面からの石楠花新道と合流する。白桧平には「危険 登山者へ ここから先、西沢渓谷に至る登山道に数ケ所崩壊があり通行できません。滑落死亡事故が多発しており危険ですので迂回下さい。三富山岳救助隊」と書かれた看板があった。白桧平から山道に入り、ゴトメキに向かう。奥秩父らしい苔生した鬱蒼とした針葉樹林の中を行く。倒木が多いが、道は多少手入れがされているのか歩く分には特に問題なかった。ゴトメキには、「ゴトメキ分岐点」や「トサカ2047m →」、「大ダオ1時間10分 →」、「黒金山2時間10分 →」、「← 白檜平シラベダイラ」、「遠見山2234m →」等と書かれた多数の標識と古い遭難碑があった。遭難碑は判読も難しいが、昭和40年5月の立教大学ワンダーフォーゲル部の遭難によるものである。ゴトメキで黒金山方面への道を分けて遠見山に向かう。2万5千分の1地形図によると、ゴトメキと遠見山の間には2つの小ピークがある。ゴトメキからの下りには踏跡が認められたが、少し行くと不明瞭になり、踏跡のようなものが錯綜していて注意が必要である。1つ目の小ピークには、過去に林業で使われたと思われる古いワイヤーの他に、旧牧丘町が作ったゴトメキと遠見山を指す道標があったが、道が無いのに不釣り合いで不思議な感じがした。2つ目の小ピークでは、西側に下ってしまいそうになり、直ちに進路を修正した。遠見山手前の鞍部は草原のようになっていて、ここを通り過ぎて一登りすると遠見山頂上に到着した。樹木で覆われた遠見山頂上は眺望は無く、三角点と古い標識があるだけだった。遠見山は大丸戸とも言い、遠見山から南に続く尾根は大丸戸尾根と呼ばれている。尾根を南へたどると徐々に膝くらいの高さの笹ヤブの中を行くようになる。標高2120m付近から大烏山の方向に向きを変え、烏ノ尾根をたどる。大丸戸尾根と烏ノ尾根の分岐付近は方向が分かりにくく、注意が必要である。尾根を外さないように、GPSで幾度も方向を確認しながら進んでいった。笹の丈は段々高くなっているように思えた。笹ヤブで踏跡も不明瞭であるが、途中のヤブの中に旧牧丘町の作った遠見山・ゴトメキと大烏山を指す道標があった。過去に登山道として整備しようとしたことがあるのだろうか。二ノ萱の手前のピーク付近でも西側に大きく外れたので、すぐに進路を修正した。標高1940m地点の北側の二ノ萱で黒金山徳和林道に出た。切り通し状になっているので、急斜面を慎重に下り、最後は擁壁に付けられた金属製の足場を伝って林道に下り立った。林道から見上げると、切り通しの上方に旧牧丘町が作った道標があるのが見えた。当初の予定では二ノ萱から大烏山を往復する予定だったが、天候も今一つで疲れてきたので、大烏山はまたの機会とする。黒金山徳和林道は、最近車が通行した形跡はなく、崖が崩れていたり、洗堀があったり、ヤブが出ていたりして荒れ気味だった。途中、路上にシカの頭骨と骨が落ちていて驚かされる。二ノ萱から道は緩やかな下りである。15分ほど行くと右側にゴトメキを指す道標があった。この辺りで大丸戸尾根を横切っているのかもしれないが、ヤブで山道は不詳であった。やがて左下の方に林道が見えてきて、標高1854m地点の少し手前でその林道と合流する。余沢林道と言うらしく柳平へ続いているようだが、黒金山徳和林道を直進する。途中で沢を横切る。その次の沢は琴川であり、仙丈橋という橋を渡って対岸に移る。仙丈橋には「昭和64年1月竣工」と書いてあり、それほど古くはないのだが、仙丈橋の手前は特に荒れていた。仙丈橋から5分ほど行くと、林道が崩落している箇所に着いた。車の通行は完全に不可能であり、黒金山徳和林道が荒れていた理由も分かった。歩行者は辛うじて擁壁の上を伝って通過することが可能な状況で助かった。崩落地を過ぎても道はヤブが深い部分もあり、車はほとんど入っていないようである。崩落地から約15分で行きに通った鶏冠山西林道に合流し、元来た道をさらに10分ほど歩いて六本楢橋に戻った。以前、大弛峠から黒金山の方へ抜けたことがあり、白桧平とゴトメキの間を歩くのは2度目であった。それ以来、遠見山の方はどうなっているのか気になっていたが、今回ようやく訪ねることができて良かったと思う。天気予報から天候が今一つなのは織り込み済みで、眺望が悪くても楽しめるコースということで選んだが、遠見山から二ノ萱にかけての笹ヤブには眺めが良さそうな所もあったので、好天の時にも行ってみたいと思った。併せて、近いうちに今回行かなかった大烏山にも登ってみたいと思った。(2018年9月17日記載)


白桧平(2018年9月9日)


白桧平とゴトメキの間の樹林帯で(2018年9月9日)



ゴトメキにて1(2018年9月9日)


ゴトメキにて2(2018年9月9日)



ゴトメキにて3(2018年9月9日)



遠見山手前の草原にて(2018年9月9日)



遠見山頂上1(2018年9月9日)



遠見山頂上2(2018年9月9日)


遠見山頂上3(2018年9月9日)


遠見山頂上の標識(2018年9月9日)


遠見山頂上の三角点(2018年9月9日)


遠見山頂上4(2018年9月9日)


遠見山と二ノ萱へ向かう途中で1(2018年9月9日)


遠見山と二ノ萱へ向かう途中で2(2018年9月9日)


遠見山と二ノ萱へ向かう途中で3(2018年9月9日)


遠見山と二ノ萱へ向かう途中で4(2018年9月9日)


遠見山と二ノ萱へ向かう途中で5(2018年9月9日)


遠見山と二ノ萱へ向かう途中で6(2018年9月9日)



林道黒金山徳和線大崩落(2018年9月9日)


廃道状態の黒金山徳和林道(2018年9月9日)



遠見山−GPS軌跡(2018年9月9日)

この地図は、国土地理院長の承認を得て、同院発行の電子地形図25000を複製したものである。(承認番号 平26情複、 第537号)
 承認を得て作成した複製品を第三者がさらに複製する場合には、国土地理院の長の承認を得なければならない。




戻る