2018年12月31日(月)

南佐久

夕日アタリ山 水落山

12月31日 

信州峠750 →歩→ 夕日アタリ山745-800 →歩→ 信州峠815 ⇒車⇒ 丸山935 →歩→ 水落観音1025-1045 →歩→ 水落山1110−1125 →歩→ 水落観音1230-1235 →歩→ 丸山1300

日帰り 単独

信州峠の北東に位置する標高1592.4mの三角点は「夕日アタリ」と呼ばれるが、古い資料には「夕日當り山」という記載があり、ここでは「夕日アタリ山」として登りに出かけることにした。信州峠に車を停めて、横尾山の登山口の向かい側から入山する。笹原を少し行き、県境に沿って尾根を登っていく。薄い踏跡があるが、歩きやすい所を登っていく。登り着いた所から県境の稜線を外れて北側の尾根を5分くらい行くと、夕日アタリ山頂上に到着した。三角点と「夕日アタリ」と書かれた標識があった。夕日アタリ山頂上は木々で覆われているが、樹間に横尾山や八ケ岳、南アルプスの山々を見ることができた。少し休憩してから元来た道を通って信州峠に戻った。その後、車で佐久市田口に移動する。丸山集落の奥にある水落観音入口バス停のそばの路肩に車を停めて出発する。「←水落 観音院入口 小駐車場有」と書かれた手書きの看板に従って、県道から分かれる細い車道に入る。民家の脇を通り、その先の石仏がある分岐を右へ行く。墓地や民家の脇を通り過ぎ、道なりに進んでいく。先ほどもあったが、左側の伐採地には大規模な太陽光発電施設があり、景観を損ねているように感じた。県道から10分くらい進み、右に「全面通行止 佐久市役所土木課」と書かれて塞いである道を分けると、舗装された車道は細い林道のような道になる。車の場合は、この辺りに駐車した方が良さそうである。沢沿いの道の両側には植林された古い石積みが見られ、昔は水田や畑、あるいは民家でもあったのではないかと思う。県道から20分くらい行った所で林道終点となる。数日以内に車が入った形跡があり、ここまで車で来ることも可能と思われるが、かなりの悪路であるので、それなりの覚悟が必要である。林道終点が小駐車場なのかもしれないが、車が1台でも停めてあれば、方向転換することも困難と思われる。林道終点から先に続いている山道に入る。町(丁)を刻んである古い石仏が所々に置いてあり、山中に建つ水落観音への参道であることを物語っている。拾四町の石仏の脇には、臍石という変わった形をした岩があった。林道終点から15分ほど行くと水場に着いた。ここで山道はUターンするように左に曲がり、急な斜面を左右にカーブしながら登っていくようになる。この先に寺院があるとは思えないような山道を登っていく。拾七町の石仏の先で、獅子岩という大きな岩の脇を通り過ぎると、上の方に建物が見えてきて、古い石段の下に着いた。拾八丁の石仏がある。石段を登ると、林道跡のような平坦な場所に出た。建物はもう一段上にあり、そこに登る石段は崩れてしまっているが、慎重に登り切ると、水落観音に到着した。水落観音は、佐久三十三観音の第11番札所であり、水落山観音院という。「水落山」と書かれた無住の本堂は固く閉ざされていた。本堂の裏手は岩壁となっており、下部は水が流れ出ているようである。時々岩壁の方から物音がして、動物でもいるのではないかと身構えたが、正体は岩壁に付いた氷柱が落ちる音のようだった。本堂の東側には朱色の鳥居があり、そこから石段を登ると、稲荷神社の祠があった。古い資料には「水落山」という記載が見られ、ここでは水落観音の東側に位置する標高1235.2mの三角点を水落山頂上として目指すことにする。稲荷神社の鳥居の脇は広くなっており、よく見るとその先に林道のような道が続いている。この林道のような道を登っていく。かなり荒れた道であるが、最近車が通行した形跡が認められた。水落観音まで車が進入できる道があるとは思いもしなかったので、これには少し驚いた。カーブしながら登っていくと、林道の分岐に着いた。車が通った跡は左に続いているが、ここを右に曲がる。その先、車が通った形跡は無かったが、少し行くと南側に逸れて下っていくように見えたので、適当な所から左側の植林に入り、稜線を目指して登っていった。高い方へと進んでいくと、稜線上で別の林道に飛び出した。雪の上には轍があり、数日以内に車が通行したように思われた。林道を東の方へ進むと、自然林になった。緩やかに登り着いた所で、車の轍は方向転換して戻っていた。林道は先に続いているが、ここで左側の高みを探すと、三角点を見つけることができた。点名は「程久保」だが、ここを水落山頂上とした。近くの木に赤いテープが巻いてあるだけで標識などは皆無だった。水落山頂上から林道を戻る。水落観音の西側には、標高1145.5mの三角点がもう一つあるので、そちらにも寄ってみることにする。行きに林道に飛び出した地点を通り過ぎ、車の轍に従って林道を西へ進む。水落山頂上から20分くらい行った所で、左後方から林道が合流した。驚くことに、この分岐には「右 水落山観音院入口」と書かれた古い道標があり、これが水落観音に続く林道であることが確かめられた。分岐からさらに西へ進む。途中、左側に「右 田野口村」や「田口村財産区」と読める古い錆びた標識や石祠があるのを見る。分岐から10分くらい行くと、左側に林道跡が分岐しているように見えた。ここで右側の高みに登ると、三角点を見つけることができた。点名は「水落」であるが、こちらは頂上という感じの場所ではなかった。林道に戻り、分岐する林道跡に入った。水落観音の崩壊した石段の下の林道跡のような場所に続いているのではないかと考えたからである。少し下ると林道跡は分岐していて、左に行くとすぐに行き止まりとなり、どうも水落観音には続いていないようだった。その後、水落観音を目指して少し迷走したが、結局、林道から帰った方が無難であると考え、「右 水落山観音院入口」と書かれた古い道標がある分岐まで行き、そこから林道を下り、水落観音に戻った。林道は、崩壊した石段の下の林道跡のような場所と繋がっていて、実は崩壊した石段を通らずに本堂まで行くことができるようになっていた。水落観音から元来た道を戻って下山した。今回は、南佐久の離れた二つの山に登ることができた。夕日アタリ山は一部の好事家に登られているようである。一方、水落山は登山としてほとんど登られることはないと考えられるが、同じ佐久市内に位置する閼伽流山のように登山の対象として見直されても良い山ではないかと思った。(2019126日記載)


夕日アタリ山付近にて1(2018年12月31日)


夕日アタリ山付近にて2(2018年12月31日)



夕日アタリ山頂上1(2018年12月31日)


夕日アタリ山頂上2(2018年12月31日)



夕日アタリ山頂上3(2018年12月31日)



夕日アタリ山頂上の標識(2018年12月31日)



夕日アタリ山頂上の三角点(2018年12月31日)



夕日アタリ山付近にて3(2018年12月31日)


夕日アタリ山付近から横尾山を望む(2018年12月31日)


信州峠から佐久市へ移動する途中で八ケ岳を望む(2018年12月31日)


水落観音の参道にて~七丁の石仏(2018年12月31日)


水落観音の参道にて~十丁の石仏(2018年12月31日)


水落観音の参道にて~十二丁の石仏(2018年12月31日)


水落観音の参道にて~十三町の石仏(2018年12月31日)


水落観音の参道にて~十五丁の石仏(2018年12月31日)


水落観音の参道にて~獅子岩(2018年12月31日)


水落観音が見えてきた(2018年12月31日)


水落観音の石段(2018年12月31日)



水落観音の崩壊した石段(2018年12月31日)


水落観音にて1(2018年12月31日)


水落観音にて2(2018年12月31日)


水落観音にて3(2018年12月31日)


水落観音にて4(2018年12月31日)


水落観音にて5(2018年12月31日)


水落観音にて6(2018年12月31日)


水落観音にて7(2018年12月31日)


水落山頂上を目指して1(2018年12月31日)


水落山頂上を目指して2(2018年12月31日)



水落山頂上1(2018年12月31日)


水落山頂上2(2018年12月31日)


水落山頂上3(2018年12月31日)


水落山頂上4(2018年12月31日)


水落山頂上の三角点1(2018年12月31日)


水落山頂上の三角点2(2018年12月31日)


水落山頂上の三角点3(2018年12月31日)


水落山頂上の三角点4(2018年12月31日)


水落山頂上の三角点5(2018年12月31日)


水落山頂上5(2018年12月31日)


水落山の二つの三角点の間の林道にて2018年12月31日)


夕日アタリ山-GPS軌跡(2018年12月31日)
この地図は、国土地理院長の承認を得て、同院発行の電子地形図25000を複製したものである。(承認番号 平26情複、 第537号)
 承認を得て作成した複製品を第三者がさらに複製する場合には、国土地理院の長の承認を得なければならない。


水落山-GPS軌跡(2018年12月31日)

この地図は、国土地理院長の承認を得て、同院発行の電子地形図25000を複製したものである。(承認番号 平26情複、 第537号)
 承認を得て作成した複製品を第三者がさらに複製する場合には、国土地理院の長の承認を得なければならない。




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