■奥三河で初めて登った井山から見た碁盤石山の三角形の山容が印象に残っていて、登りに出かけることにした。■東納庫登山口から笹暮峠の方向に少し行くと、道端に駐車することができるスペースがあったので、そこに車を置いて東納庫登山口から入山した。■東納庫登山口には「碁盤石山登山道入口 山頂 是より三K米」と書かれた看板や「のんびり歩こう!碁盤石山コース」と書かれた案内板がある。■東納庫登山口の脇には、とても小さな滝のような水流があり、その上流の小川に沿って登山道が付けられている。途中で小さな太鼓橋のような橋を二回渡った。■小川を離れて、東納庫登山口から約10分で「胸突き坂」と書かれた標識を見る。ここからしばらく手入れの行き届いた植林の中の一本調子の登りとなる。■10分くらい登ると、辺りは自然林に変化するとともに傾斜も緩くなり、古いベンチが設置されているのを見る。■ベンチから5分くらい行くと、突如として舗装された林道に飛び出した。ここは「第2登山口」と呼ばれる場所で、ここまで車で入ることも可能と思われる。■林道の向かいに「頂上へ40分 天狗の庭へ15分」と書かれた標識と「豊根幹線NO.32 中部電力」と書かれた送電線巡視道を示す標識があり、登山道は先に続いている。■林道から右側に送電線鉄塔が建っているのを見ながら進むと、すぐに「七尋岩←」と書かれた道標があり、左にわずかに入ると七尋岩という大きな一枚岩があった。■七尋岩から登山道は広く刈り払われていて道に迷う心配も無い。■登山道を登っていくと、やがて前方に大きな岩がいくつか現れ、それらの間には小さな石碑が祀られていた。石碑には「奉納 下総国佐倉神社」と刻まれているのを読むことができ、この山が千葉と繋がりがあることをとても不思議に感じた。■ここからわずかに上がると周囲の眺望が開けて、天狗ノ庭という場所に到着した。辺りには大きな岩が点在していて、山名の由来になった「碁盤石」と呼ばれる岩もあった。■先ほどの石碑とは別に、天辺に座仏が彫られた石碑が祀られている大きな岩があり、「町指定史跡 碁盤石山の磐座 設楽町」と書いてあった。「この巨石をイワクラといい、鎌倉〜室町の頃、山々を渡り歩き修行に勤んだ山伏(修験者)が祭りをした場所です。」と説明が記してあり、非常に興味深く感じた。■天狗ノ庭から数分行くと、登山道の右手に富士見岩という岩があり、ここも周囲の眺望がとても良かった。■登山道の刈り払いは富士見岩で終わり、富士見岩から道は細くなった。森の中に付けられた明瞭な道を進んでいく。■富士見岩から20分くらい登ると、古いベンチが設置されている碁盤石山頂上の南東のピークに到着した。井山に登った際、碁盤石山は双耳峰のようにも見え、ここがその片方のピークであると思われた。ここで道は北西に向きを変える。■少し下ってから尾根を進んでいくと、道端に再びベンチが設置されている。他のベンチもそうであったが、古くて座面には落葉が堆積していてとても座ろうとは思えない代物であり、何とも言えない寂寥感を醸し出している。■ベンチを過ぎると、左側は沢の源頭のようになっていて、「水 これより19m →」と書かれた標識があったが、踏跡はヤブで覆われており、特に見に行かなかった。■水場への分岐を過ぎると、一登りで碁盤石山頂上に到着した。■碁盤石山頂上は木々で覆われていて眺望は無い。三角点と碁盤石山頂上を示す標識があった。■碁盤石山頂上でしばらく休憩してから元来た道を戻って下山した。■碁盤石山は、登山道が刈り払われていたり、坂に階段が付けられていたり、所々にベンチが設置されていたりして、自然歩道のような形で整備されたように見受けられた。軽い山歩きに良い山だと考えた。■東納庫登山口の近くに「不動滝 夫婦滝 この下」と書かれた標識があったので、帰りに滝を見てから帰途に就いた。(2019年11月17日記載)
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