2019年11月30日(土)

鈴鹿

綿向山

11月30日 曇〜晴

御幸橋640 →歩→ ヒミズ谷出合小屋700 →歩→ 五合目小屋755 →歩→ 綿向山850−915 →歩→ 五合目小屋945 →歩→ 奥ノ平1010 →歩→ 西明寺1050 →歩→ 御幸橋1100

日帰り 単独

御幸橋の登山者用の駐車場に車を置いて出発する。沢沿いに林道のような道を行くと、大きな堰堤が現れる。「西明寺川荒廃砂防ダム」と書いてあった。堰堤の右側の階段を登ると舗装された林道に出た。北畑谷林道あるいは北畑林道と言うらしい。左折して林道を進む。途中で「天然記念物 綿向山麓の接触変質地帯」と書かれた案内板を見る。御幸橋から20分くらいで林道の終点に着いた。古いガイドブックによると、以前は車でここまで入るのが一般的だったみたいだが、現在は西明寺口や御幸橋から歩くのが一般的である。北畑谷林道は、おそらく一般の車は進入できなくなっていると思われる。林道の終点のすぐ先にヒミズ谷出合小屋という無人小屋が建っている。道は小屋の前で表参道コースと水無山北尾根コースの二手に分かれるが、今回は左の表参道コースへ進む。ヒミズ谷出合小屋を過ぎると橋があり、沢を渡る。一人ずつ渡るように書いてあった。植林の中に付けられた登山道を左右にカーブしながら登っていく。道は手入れがされており歩きやすいが、 「告 ここは大嵩神社参道につきMTB・トレールラン等はご遠慮下さい。馬見岡綿向神社 綿向生産森林組合」と書かれた注意書きが見られる。合目ごとに標識があり、目安になる。ヒミズ谷出合小屋から一合目まで約15分、二合目まで約25分、三合目まで約35分、四合目まで約45分だった。二合目では、すぐ近くに送電線鉄塔が建っているのが見えた。三合目では、一旦林道に出る。林道を少し歩いた後、再び登山道に入って数分行くと、アザミ小舎と書かれた東屋の脇を通り過ぎる。五合目には、五合目小屋という無人小屋が建っている。ここまで植林の中を登ってきたが、五合目はいくらか開けていて、竜王山や日野町方面の眺望が得られる。五合目から六合目まで約10分、七合目まで約15分だった。七合目は行者コバと呼ばれ、「日野綿向行者尊」と書かれた石碑や祠、仏像がある。七合目から八合目まで約10分、九合目まで約25分だった。七合目から沢の源頭部のような所を通過する。道が細く、ロープが張ってある箇所もあった。八合目の先で、ヒミズ谷出合小屋で分岐した水無山北尾根コースと合流する。「水無山北尾根コースは登山道が狭く谷に沿って足場が不安定な所があります 滑落に注意してください」と書いてあった。八合目から5分ほど行くと、「金明水すぐそこ」と書かれた道標があり、道が分岐している。水場があるようだが、冬場のためか登山道から見た感じでは涸れているように見えた。九合目を過ぎると、水無山や日野町方面の眺望が得られる。九合目から5分ほど登ると、階段が現れる。階段の上に鳥居が建っていて、これを登り切ると綿向山頂上に到着した。綿向山頂上は草原状で眺望がすばらしい。雨乞岳が大きく、御池岳や藤原岳まで望むことができた。南東の方向には伊勢湾が見えた。綿向山頂上に三角点は無いが、標識や大嵩神社の祠、青年の塔というケルンのようなもの、綿向山頂上東方展望図と書かれた方位盤などがあった。目を引く青年の塔には、「一九七〇年を記念して日野の青年が町民と一体となってふるさとを思う一念から綿向山にたて塔の中には現在の町の姿をタイムカプセルに収め二〇二〇年に若人の手でひらかれます 九月吉日 ひの青年団」と書かれていた。思い掛けず綿向山頂上のシンボルとも言えるケルンのような塔の由緒を知ることになった。驚くことに封印が解かれるのは来年らしい。この塔ができてからおよそ50年が経っているが、建造に関わった青年団の人達はご存命なのだろうか? 50年後がこのような世界になっていることを想像できただろうか? 希望に満ちていたであろう時代に書かれたこの文章に感銘を覚えた。綿向山頂上でしばらく眺望を楽しんだ後、元来た道を五合目まで戻る。五合目から北参道を下ることにする。五合目小屋に便所が無いため、北参道に入って少しの間、登山道が便所代わりに使われていて辟易した。五合目から10分くらいで林道に出たので、左折して林道を下っていく。反対方向は土砂崩れで埋没していた。林道は簡易舗装が施されていたが、車が通った形跡は無かった。荒れた林道を5分ほど下ると、広い場所に出た。傍らには、七合目で見た「日野綿向行者尊」と書かれた石碑と同じものが建っていて、「日野綿向行者尊案内図」という地図が描かれた看板があった。この付近を奥ノ平と言うようである。進行方向には奥の平橋という橋が架かっている。左には「作業道白滝カラ谷線」という林道が分かれていて、行きに三合目で出合った林道に続いているものと思われる。奥の平橋を渡り少し行くと、右に「西大路県営林」と書かれた作業小屋を見る。施錠されていて使用はできない。奥の平橋から15分ほど行くと、「通行止」と書かれた木製のゲートがあり、車はこの奥に進入できないようになっていた。近くには、「落石危険 この先落石が多くたいへん危険です 綿向山へは表参道登山口から登山して下さい 事故等の責任は一切負いません 日野町 綿向生産森林組合」と書かれた看板があった。現在、北参道コースの通行は推奨されていないようである。ゲートから5分ほどで竜王山の登山口を通過し、さらに15分ほど行くと、車道に突き当たった。ここを右折して5分ほど行き、臨済宗の古刹である西明寺に立ち寄る。西明寺から先ほどの突き当たりまで戻り、反対方向に5分くらい行くと、スタート地点の御幸橋に戻ることができた。綿向山は標高1110mであることから、地元の日野町は11月10日を綿向山の日に制定している。実は20日前の11月10日に綿向山に登りに行くことも考えていたのだが、綿向山の日だったため、混雑を避けて別の山域に出掛けることにした。来年は、おそらく綿向山の日に青年の塔が開かれるのではないかと思うので、混雑は度外視してその時にまた綿向山に登ってみたいと思っている。(2020年1月14日記載)



北畑谷林道終点の登山口にて(2019年11月30日)


ヒミズ谷出合避難小屋(2019年11月30日)


五合目小屋(2019年11月30日)


五合目小屋からの眺望(2019年11月30日)



行者コバにて1(2019年11月30日)



行者コバにて2(2019年11月30日)


行者コバ付近で見た霧氷(2019年11月30日)


金明水付近にて(2019年11月30日)



九合目付近から水無山を望む(2019年11月30日)


九合目付近からの眺望(2019年11月30日)



綿向山頂上に到着する(2019年11月30日)



綿向山頂上にある青年の塔(2019年11月30日)


綿向山頂上から御池岳・藤原岳方面を望む(2019年11月30日)



綿向山頂上から雨乞岳やイブネ岳を望む1(2019年11月30日)



綿向山頂上から雨乞岳や鎌ケ岳、イブネ岳を望む(2019年11月30日)


綿向山頂上から雨乞岳やイブネ岳を望む2(2019年11月30日)


綿向山頂上1(2019年11月30日)


綿向山頂上2(2019年11月30日)



綿向山頂上3(2019年11月30日)


綿向山頂上4(2019年11月30日)



綿向山頂上5(2019年11月30日)


綿向山頂上6(2019年11月30日)


綿向山頂上7(2019年11月30日)



綿向山頂上8(2019年11月30日)


綿向山頂上9(2019年11月30日)


綿向山頂上から仙ケ岳の稜線の向こうに海が見えた(2019年11月30日)



五合目小屋まで戻る(2019年11月30日)


帰りに立ち寄った西明寺(2019年11月30日)


西明寺にある蓮台野石仏群1(2019年11月30日)



西明寺にある蓮台野石仏群2(2019年11月30日)



綿向山−GPS軌跡(2019年11月30日)
この地図は、国土地理院長の承認を得て、同院発行の電子地形図25000を複製したものである。(承認番号 平26情複、 第537号)
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