■乳岩峡入口の駐車場に車を停める。すでに車が数台停まっていた。以前は、ここに売店があったらしいが、今は無く、公衆便所があるだけである。■駐車場の奥で車道は終わり、「天竜奥三河国定公園 乳岩峡 新城市」と書かれた看板の脇から登山道が始まる。最初は渓流に沿って桟敷岩という岩畳を歩いていく。■岩畳が終わり、小橋を渡って林間の登山道に入っていく。「乳岩無料休憩所」と書かれた錆びた看板のある潰れた小屋跡や「乳岩峡ハイキングコース ←順路」と書かれた古い道標を見る。■渓谷の道を10分ほど行くと、入仙橋という橋を渡って川の左岸から右岸へ移る。■入仙橋から少し登ると、乳岩への分岐に着いた。「← 乳岩 15分」や「現在地 乳岩分岐」と書かれた道標があるが、乳岩は帰りに寄ることにして先に進む。■乳岩分岐から沢を離れて山腹を登っていく。20分くらい登ると、「一服の岩」と書かれた標識のある休憩するのにちょうど良さそうな場所を通過する。■徐々に勾配が緩くなり、再び沢に沿って進んでいくと、沢を渡渉して左岸に移る。■沢沿いの登山道を行くと、大きな岩が目立つようになり、やがて鬼岩の基部を通り過ぎる。■鬼岩は思っていたよりも大きな岩であり、見上げるとオーバーハングしていてなかなかの迫力だった。フリークライミングの世界では有名な岩場らしいが、この日は登攀している人の姿は無かった。■鬼岩から大きな岩の間を通り抜けて5分ほど登って尾根上に出た所が、鬼岩乗越であった。道標で鳳来湖を指す道が分かれている。■鬼岩乗越から尾根に沿って10分くらい行くと、岩の下を潜り抜けて、「是より胸突八丁」や「現在地 胸突八丁」と書かれた標識を見て、しばらく急登が続く。■25分ほど登って「胸突八丁ノ頭」と書かれた標柱を見ると、いくらか勾配が緩くなったような気がする。■胸突八丁ノ頭から10分ほど登ると、標高912m地点に着いた。道標には「現在地 六合目 (三ツ瀬・乳岩峡分岐)」と書いてあり、三ツ瀬からの登山道と合流した。道標の他に「明神山登山コースマップ 三ツ瀬コース
乳岩コース 東栄町役場振興課」や「鳳来町乳岩・明神山登山絵図」と書かれた案内図があった。■六合目から勾配は緩くなり、稜線をたどるようになる。■途中で鎖場を2か所通過した後、梯子を登ると「馬の背岩」という痩せた岩稜を越える。眺めが良く、鳳来湖や周囲の山々を見渡すことができた。■馬の背岩の先も尾根は痩せており、ロープが張られて「転落事故. 注意 新城警察署」と書いてある箇所もあった。■「あと150m 9合目です」と書かれた古い標識を見ると、10分も経たないうちに三ツ瀬明神山頂上に到着した。■三ツ瀬明神山頂上には、「明神山展望台」と書かれた展望台があり、故障しているが、観光地にありそうな望遠鏡も設置されている。展望台から南アルプスなどの眺めがとても良かった。■展望台に下には、「明神」と書かれたと石碑や三角点があった。石碑の台座には「東栄町発足二十周年に当り (中略) 昭和五十年十月建立」と書いてあった。頂上の近くには、公衆便所も設置されていて、何となく公園のような雰囲気でもあった。■三ツ瀬明神山頂上でしばらく休んだ後、登ってきた道と反対方向の西側の道に進む。5分ほど下ると、分岐に着いた。「乳岩口」を指す道標と「川合の乳岩行きです」と書かれた古い標識に導かれて左折する。少し先には「柿野登山口」を指す道標があり、右に道が分岐していた。■分岐から10分くらい下ると、道標があり道が左右に分かれている。右は「栃木沢コース 乳岩登山口」、左は「中道ロングコース 乳岩登山口」および「国体山岳競技コース」と書いてあり、今回は右に進んだ。■沢をいくつか横切りながら植林の中を15分ほど下ると、左側に小屋があるのを見る。小屋の下手で沢を横切り、ここから山腹を行くようになる。■三ツ瀬明神山頂上から40分くらい行った所で、右に山道が分岐した。「栃の木沢口」を指す道標があった。■栃の木沢口への分岐から5分ほど進むと、左から30分くらい前に分岐した中道コースが合流した。■山腹の道をやや登り気味に進んでいき、やがて鬼岩乗越に到達した。途中、宇連山方面の眺めが良い所もあった。■鬼岩乗越から乳岩分岐まで元来た道を戻る。■乳岩分岐から乳岩に向かう。途中で東屋を見て少し行くと、「乳岩一巡 20分」と書かれた案内板がある。案内図に従って時計回りで一巡することにした。■少し行くと、「しゃくなげコース 鳳来湖←乳岩峡 険しい場所もありますので装備等ご注意してください。ここはコース入口です。鳳来湖まで2.5時間でいけます。」と書かれた大きな看板があり、左に山道が分岐している。ここを右に行くと、乳岩の遊歩道に入っていく。■大きな岩の間に設置されている急な階段を登っていく。通天洞というらしい。意外と険しい。■階段が終わり、岩場の下を進んでいくと、岩がアーチ状になっていて、岩穴の向こうに額にはまった絵画のように岩峰が見える。大きなアーチ状の岩は通天門と言うようだ。■通天門の下をくぐり、道なりに下っていくと、石仏の並ぶ洞窟がある。さらにその先に鍾乳洞があり、吸い込まれるように階段が分岐しているので、登っていく。鍾乳洞の中にも石仏が並んでいた。■分岐まで戻り、乳岩の下部を下っていくと、「乳岩一巡」と書かれた案内板のある所に出た。ここから元来た道を通って乳岩分岐に戻った。乳岩分岐から乳岩一巡はゆっくり回って50分くらいだった。■乳岩分岐から元来た道を通って乳岩峡入口に戻った。■今回歩いたコースは変化があり、楽しむことができた。登山者も多く、人気の山であることも頷ける。コースもいろいろあるようで、異なるコースも歩いてみたいと思った。■乳岩及び乳岩峡は古くから国の名勝であり、乳岩は一見の価値がある。乳岩峡から三ツ瀬明神山に登る場合はぜひ立ち寄りたい。(2020年3月22日記載)
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