2020年3月21日(土) 

奥三河 
日本ケ塚山 

3月21日 晴

バンガロー村古里とみやま650 →歩→ 日本ケ塚山925−945 →歩→ 中沢砂防ダム1110 →歩→ 中沢登山口1120 →歩→ バンガロー村古里とみやま1135

日帰り 単独

旧富山村漆島の「バンガロー村古里とみやま」の駐車場に車を停める。施設は冬期休業中のようだが、近くに料金箱があったので、料金を投入して出発する。駐車場の奥が登山道の入口で「平成元年度富山村観光施設費助成金事業 遊歩道日本ヶ塚山線 事業主体 北設楽郡 平成元年度開設」と書かれた看板が倒れていた。登山道には、番号が記された標識が設置されていて、登山口は「51」から始まり、日本ケ塚山頂上は「81」ということで目安になる。しばらく植林の中をカーブしながら登っていく。登山口から20分くらい登ると一旦勾配が緩くなり、右手の林の中にアンテナが建っているのが見えた。その辺りが、2万5千分の1地形図にある漆島から続く林道押出線の終点と思われた。その後、尾根を登っていくが、断続的に急登が続く。「60」の標識を見ると、左側が自然林となるが、「61」の標識のある所から再び植林の中を登っていくようになる。勾配がきつくなったり、緩くなったりということを繰り返しながら、なかなか厳しい登りが続く。登山口から1時間20分ほどで右からの尾根と合流し、右側の動物除けの柵に沿って登っていく。登山口から1時間35分くらいで、再び右から尾根が合流し、標高1065m地点に到着した。ここは、ニセ日本ケ塚山とも呼ばれるピークである。標高1065m地点から東へ稜線をたどる。標高1065m地点からだいぶ下った後、登り下りを繰り返す。途中の小ピークから振り返ると、標高1065mのピークがとても大きく立派に見えた。急な箇所にはロープが設置されている所もあった。尾根が痩せている箇所や3か所くらい梯子が設置されている箇所もあり、注意が必要である。標高1065m地点から50分ほど歩くと、左に山道が分岐する。道標には「中沢 バンガロー村」と書いてあった。登ってきた方向の道標には「向山 バンガロー村」と書いてあり、標高1065mのピークを「向山」と呼ぶのかと思ったが、「向山」はバンガロー村がある場所の字名、すなわち山名ではなく地名のようである。分岐から少し登った所が日本ケ塚山頂上だった。日本ケ塚山頂上は小広く、「通信箱 日本ヶ塚山遊歩道」と書かれた壊れた箱と三角点があった。日本ケ塚山頂上からは北側の眺めが良く、八嶽山や恵那山、南アルプスなどの眺望が得られた。樹間に佐久間湖を見下ろすこともできた。日本ケ塚山頂上でしばらく休憩した後、分岐まで戻り、中沢へ下るコースに進んだ。このコースにも番号が記された標識が設置されていて、日本ケ塚山は「81」から始まる。分岐から少し下ると、すぐに道が不明瞭になるが、慎重に進んで尾根に乗ると道は明瞭になった。尾根上に付けられた道は、標高1065m地点と日本ケ塚山の間の稜線と同様に痩せている箇所もある。「85」の標識を見ると、左側が植林となり、「86」の標識のある所から植林の中に入って道が不明瞭になるが、尾根を外さないように道を拾いながら下っていく。「保安林 設置 平成7年度」と書かれた標識のある所で勾配が緩くなり、現在地を確認すると、2万5千分の1地形図に記載されている標高708m地点を通る道よりも西側の尾根に外れていることに気が付いた。しかし、道はその先に続いていたので、そのまま進むと「92」の標識があり、実際のコースは2万5千分の1地形図に記載されている道と異なっていることが分かった。道なりに進んでいき、途中で尾根を左に曲がって急な痩せた支尾根を下っていくと、尾根道が枝で塞がれていて、立木に赤ペンキで「←」と書いてあったので、左折してさらに下っていく。倒木や切り落とされた枝により道がやや不明瞭になるが、番号が書かれた標識は続いている。やがて朽ちたベンチと「昭和61年度愛知県観光施設費補助金事業 遊歩道日本ケ塚山線 事業主体 愛知県北設楽郡富山村 昭和62年2月 開設」と書かれた古い看板がある所に下り着いた。看板の文言が登山口にあった看板と微妙に異なっていて、登りで使ったコースよりもこのコースの方が先に作られたと考えられた。その先には沢があり、苔むした朽ちた木橋がかかっていたが、渡るのは危険と思われたので、橋の少し下流を渡渉して対岸に移った。日本ケ塚山頂上からここまで1時間くらいだった。橋の少し上流に「96」の標識があり、ここからこの沢に沿った山道に入る。沢沿いの山道は、脇から合流する沢の出合の部分が崩壊していたり、何か所かある木橋が朽ちていたりする。最初は山道の下部を巻いたが、徐々に山道は沢よりもだいぶ高い所を通るようになるので、その後は朽ちた木橋を四つん這いで渡ったり、朽ちた木橋につかまりながら横切ったりして、何とか通過することができた。「100」の標識を過ぎると、右手に堰堤が現れ、林道終点に出た。「登山される皆さんへ この付近の山には、熊が出没しますので、十分注意をして登山してください。豊根村」と書かれた古い貼紙が落ちていた。堰堤には「S58 中沢砂防ダム」と書いてあった。中沢砂防ダムから林道を行く。舗装されているようだが、落葉や土砂などが堆積している箇所もあり、荒れている。途中で古いトラックが放置されているのを見る。中沢砂防ダムから10分くらい行くと、バリケードがあり、通行止の標識があった。その先に広場のような場所があり、「日本ケ塚山(登山)遊歩道案内図」と書かれた看板があった。ここを日本ケ塚山の中沢登山口とする。看板には、バンガロー村からニセ日本ケ塚山までは「Aコース 約1.3km」、ニセ日本ケ塚山から日本ケ塚山までは「Bコース 約1.4km」、日本ケ塚山から中沢登山口までは「Cコース 約2.0km」と書いてあった。中沢登山口から古い橋を渡って右の方へ登っていくと、県道に出た。川沿いの県道を15分くらい遡り、漆島の「バンガロー村古里とみやま」に戻った。日本ケ塚山は、急登や登り下りが多い痩せ尾根の通過が続き、標高が低いわりになかなかハードな山であった。現在は、中沢登山口にあった案内図と異なり、バンガロー村から日本ケ塚山までをBコース、日本ケ塚山から中沢登山口までをCコースと言うらしい。他に林道押出線からBコースの動物避けの柵が現れる地点に通じるAコースもあるらしいが、崩落等により途中の道が無くなっているらしい。Cコースは、途中の橋が壊れていて危険なため、通行止になっているということだったが、日本ケ塚山頂上からBコースを戻るのも大変そうに思えたので、敢えてCコースを使って下山した。Cコースの日本ケ塚山頂上から沢までは、思いのほか道はしっかりしていて、山慣れた人であれば特に問題ないと思われた。しかし、沢を渡渉した後、沢沿いの山道に架けられている橋の状態が悪く、通過が困難な箇所が数か所あった。これが補修されれば、Cコースは十分に利用できるコースになると考えるが、現状のままでは通行は控えたほうが好ましいように思われた。(2020年7月14日記載)



ニセ日本ケ塚山への登り(2020年3月21日)


ニセ日本ケ塚山から日本ケ塚山に向かう1(2020年3月21日)


ニセ日本ケ塚山から日本ケ塚山に向かう途中で八嶽山を望む1(2020年3月21日)


ニセ日本ケ塚山を振り返る1(2020年3月21日)


ニセ日本ケ塚山を振り返る2(2020年3月21日)


ニセ日本ケ塚山を振り返る3(2020年3月21日)


ニセ日本ケ塚山から日本ケ塚山に向かう途中で南アルプス方面を望む(2020年3月21日)


ニセ日本ケ塚山から日本ケ塚山に向かう途中で八嶽山を望む2(2020年3月21日)


ニセ日本ケ塚山から日本ケ塚山に向かう2(2020年3月21日)


ニセ日本ケ塚山を振り返る4(2020年3月21日)


ニセ日本ケ塚山から日本ケ塚山に向かう3(2020年3月21日)


ニセ日本ケ塚山から日本ケ塚山に向かう4(2020年3月21日)


ニセ日本ケ塚山から日本ケ塚山に向かう5(2020年3月21日)


日本ケ塚山頂上1(2020年3月21日)


日本ケ塚山頂上2(2020年3月21日)


日本ケ塚山頂上3(2020年3月21日)


日本ケ塚山頂上4(2020年3月21日)


日本ケ塚山頂上5(2020年3月21日)


日本ケ塚山頂上の標識(2020年3月21日)


日本ケ塚山頂上の三角点(2020年3月21日)


日本ケ塚山頂上から八嶽山方面を望む1(2020年3月21日)


日本ケ塚山頂上から八嶽山方面を望む2(2020年3月21日)


日本ケ塚山頂上から恵那山方面の眺望(2020年3月21日)


日本ケ塚山頂上から南信の山をを望む(2020年3月21日)


日本ケ塚山頂上から熊伏山、聖岳方面を望む(2020年3月21日)


日本ケ塚山頂上から南アルプス深南部方面を望む(2020年3月21日)


中沢に架かる朽ちた橋1(2020年3月21日)


中沢に架かる朽ちた橋2(2020年3月21日)


中沢沿いの山道の途中の朽ちた橋1(2020年3月21日)


中沢沿いの山道の途中の朽ちた橋2(2020年3月21日)


林道の途中に放置されたトラック1(2020年3月21日)


林道の途中に放置されたトラック2(2020年3月21日)


日本ケ塚山−GPS軌跡(2020年3月21日)
この地図は、国土地理院長の承認を得て、同院発行の電子地形図25000を複製したものである。(承認番号 平26情複、 第537号)
 承認を得て作成した複製品を第三者がさらに複製する場合には、国土地理院の長の承認を得なければならない。


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