■虻トンネル東口は、観音峰の登山口やみたらい渓谷への遊歩道の入口になっていて休憩所や駐車場がある。ここに車を置いて出発する。■休憩所の脇に吊橋があり、これを渡って対岸に移る。「注意 【観音峰に登られる方へ】 近頃「観音峰」でクマの出現が確認されています。登山される方はクマよけなどの鈴を着用されるなど、十分にご注意ください。」と書かれた貼紙があった。■対岸に渡り、「↑観音峯」と書かれた道標に従って進む。「注意 登山道周辺マムシが出ますので注意してください!」や「熊に注意 大峯はツキノワグマの生息地です」と書かれた貼紙もあり、物騒である。すぐに「みたらい渓谷
→2.6km」と書かれた道標があり、右に遊歩道が分岐する。「↑観音峯山」と書かれた道標に従って直進すると、今度は「登山者のみなさまへ 平成30年3月29日に、観音峯展望台周辺において林野火災がありました。火気を使用される方は、火の元の管理に十分にお気をつけください。」と書かれた立看板があった。■登山口から10分ほどで「観音の水」という水場を通過した。■観音の水から10分くらい行くと、「第1展望台」と書かれた標識があり、左に道が分かれている。行ってみると、木製のテラスとベンチがあり、展望台となっている。展望板も設置されていて、弥山や八経ケ岳などを望むことができるようだが、実際には周囲の木々が大きくなって展望は得られなかった。■登山道に戻って20分くらい登ると、コンクリートでできた建物の土台だったようなものがある場所を通過する。近くには埋没したトンネルの入口のようなものも見られた。まもなく前方に小屋のようなものと鳥居が見え、鳥居をくぐると観音平に到着した。小屋のように見えたものは東屋だった。■観音平からお歌石という岩を見て5分ほど登ると分岐があり、右に行くと「観音の岩屋」ということで、せっかくなので立ち寄ることにする。■分岐から数分登ると、岩壁の下に穴が開いていて、その中に仏像のようなものが祀られていた。■分岐まで戻り、左側から回り込んで観音の岩屋の上の方を通って登っていく。■分岐から20分くらい行くと、「登山者の皆様へ この付近一帯には、全国的に貴重な植物(絶滅寸前種)が生育していますので、ロープ柵を設置し、人の進入を防止しています。観音峯山の貴重な自然を次世代に残すため、以下のことを必ずお守り下さい。@ロープ柵を越えての写真撮影等はしない。A植物の摘み取り等はしない。天川村・中吉野警察署」と書かれた看板が現れた。ここからわずかに登ると植林を抜けて、観音峰展望台に着いた。■「観音峯展望台」と書かれた石碑があり、石碑の周囲は大きな展望盤になっていた。観音峰展望台は非常に眺めが良く、稲村ケ岳や弥山、八経ケ岳、奥高野、金剛山などを望むことができた。■観音峰展望台でしばらく休憩した後、出発して数分行くと、林道を横切った。事前に情報もなく、こんな山の中まで林道が延びているとは思っていなかったので、驚きであった。どこから続いているのだろうかと思った。■15分くらい登ると、再び林道を横切った。おそらく先ほどの林道の続きで、この付近が終点のように思われた。■さらに10分くらい登ると、観音峰頂上に到着した。北側は植林、南側は自然林で眺望は得られない。尾根の途中のような場所だが、標識や三角点が観音峰頂上であることを示していた。■観音峰頂上で少し休憩した後、法力峠に向かった。■しばらく明るい尾根上を進むが、やがて鬱蒼とした植林の中を行くようになる。尾根を外さないように進めば問題ないが、登り下りが多く、道が不明瞭な箇所もあり、注意は必要である。■やがて法力峠に達し、稲村ケ岳への登山道と合流した。■法力峠から40分くらいで母公堂への道が右に分岐する。以前に稲村ケ岳に登った時に母公堂への道は通ったことがあるので、今回は五代松鍾乳洞の方に進んだ。■母公堂への分岐から10分ほど行くと、「五代松新道 五十年記念」と書かれた古い記念碑がある。その先の左側に赤い金属製の柵で塞がれた洞窟があり、「こちらは出口です。」と書いてあった。五代松鍾乳洞の出口と思われたが、錠が掛けてあって現在使われているかどうかは不明だった。■そこから数分下ると、「五代松鍾乳洞入洞についての注意 洞内に勝手に入らないで下さい。(入られると洞内に閉じ込められる恐れがあります。)入洞される方は、ごろごろ茶屋に連絡して下さい。」と書かれた看板や入場券販売所と書かれた小さな小屋があり、その脇に洞窟の入口があった。誰もいなかったが、五代松鍾乳洞の入口のようで「ガイドと共に入洞しますので、かってに入らないで下さい。10〜20分間かくで案内します。」と書かれた板が置いてあり、洞窟入口の扉も開いていたので、営業はしているように見えた。山の中を歩いてきて疲れていたので、今回は立ち寄らないで通過した。その少し先にはモノレールの乗降場があり、ちょうど下から観光客が上がってきたところだった。■その後、道は二手に分かれ、歩く人が多そうに見えた右の道を下っていった。■10分も下ると、モノレール乗り場の脇で車道に出た。向かいのごろごろ茶屋はごろごろ水という洞川湧水群の採水場のようである。■ごろごろ茶屋から車道を5分ほど行くと、左に稲村ケ岳の登山道が分岐する。五代松鍾乳洞からごろごろ茶屋に下りなければ、ここに出たのだろうと思った。■洞川温泉の旅館街を通り抜け、洞川温泉センターの駐車場の脇からみたらい遊歩道に入った。遊歩道の入口が分からず、辺りを少し探し回った。■山上川の左岸に付けられた遊歩道を行く。途中に大聖大権現社という祠があったが、それ以外は取り立てて注目するものもなかった。歩く人も途中で一組とすれ違ったのみであった。■洞川温泉センターから30分くらい歩くと、車道に出た。入口に「みたらい遊歩道」と書かれた古い木製のゲートがあった。ここから車道を10分ほど歩き、「観音峰登山口(みたらい峡入口)」というバス停を見て虻越橋という橋を渡ると、スタート地点に戻ることができた。■観音峰は、ハイキングコースが整備されていて比較的容易に登ることができる山であるが、季節外れのためか山中で人の姿を見ることもなく、静かな山歩きを楽しむことができた。(2024年1月1日記載)
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